日本を大切にする仕事――身のまわりから社会を変える10人の生きざま、働きざま

著者 :
  • 英治出版
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862761040

作品紹介・あらすじ

医療、教育、貧困、育児、住居、地域…さまざまな分野で問題を抱えた私たちの国、日本。本書では、そんな日本社会を良くするために奮闘する、草の根の変革者たちを描いた。語られるのは、華々しい成功談ではなく、見過ごされがちな課題に挑んだ試行錯誤の物語。理想に向かって一心に活動を続けるそれぞれの姿から、一生懸命に働くこと、誰かのために生きること、社会を、日本を愛するということの真実が見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • 目からウロコの連続だった。自分の志を体現しようと奮闘されている10人の生き様に心を打たれた。自分は一体なにがしたいのだろうかと。教育の宮澤さんの章では、こんな学校があるんだと驚いた。我が息子も一時不登校し、今後の進路に迷っている現状。人を大切にしてくれる学校があるのならそこに通わせたいと本気で思った。緩和ケアに取り組む小澤先生章では、心から感動した。自分にはできないと思った。人を支えようとしている人が一番支えを必要としている。支えてきた方の重い言葉。残りの自分の人生をどう生きるか、しっかりと向き合って考えたい。逃げることはできない。

  • 未曾有の大震災に見舞われてから数日、「自分に何かできないものか」と「自分には何もできないのか」が交錯する中で、ふらふらーっと書店に立ち寄って見つけた本がコレ。
    確か何かの雑誌で紹介されてたのを見てたので、買ってみる。

    医療、育児、教育、地域。
    一見豊かに見える日本においても、日本はさまざまな分野で問題を抱えている。
    そんな日本を少しでも良くしようと草の根で取り組む人々の物語。
    教育環境プロデューサー、シャッター街の復活請負人、病院経営を診るドクター・・・自分が全く知らなかった世界と仕事がこの本の中にはありました。
    社会のこと、自分は何にも分かっちゃいないな、と。

    人が仕事をする、そのモチベーションのひとつが「問題提起」じゃないかなーって思ってて、「なぜこうなのか」「こうすればもっとよくなるのに」という思いと言うか願いと言うか野心と言うか、そんなものが人を突き動かすんだろうなと思ってます。
    この本に登場する人々は、そんな身の回りの問題提起を自らの行動に昇華していて、自分なりの行動原理を胸に抱いて前進を続けている。
    先導者は身近にいて、変革は身のまわりから始められるんだ、そんなことに気付かされました。

  • 医療、教育、建築など、様々な分野の「草の根」で活躍する変革者たち。そこにある問題は多種多様だが、それに立ち向かう人たちの姿勢はみな同じである。大きな話よりもまず身の回りから変えていく。そのために他人を気持ちよく巻き込んでゆく。日本のために、世界のためにと考えると大きすぎて途方に暮れるけれども、まずひとりの人間が出来ることからはじめる。そんな勇気が湧いてきた。

  • 10人の人々がそれぞれの分野において活躍する話が書かれていた。生い立ちから現在に至る簡単な経歴を見てもわかるように、彼らの全ては身の回りのちょっとした経験から始まっていることに気づいた。だけど彼らには普通の人とは違うところがある。それは日々から読み取れるニーズや疑問を見逃さない洞察力や思考、実行する姿勢、主体性、積極性、追求心などであり、彼ら全員において共通している。何より本気で世の中を良くしようと社会に挑んでいく姿勢は格好よく、尊敬に値すると思った。

  • 日本で生きる10人の生きざまを描いた作品。強烈な人生を歩んでいることはどの人も共通している。

  • まぁ、そういう人もいるんだなぁ、と。

  • 自分の身近で感じた不自由を社会の為、地域の人々の為に動く人々は肝が据わっている。軸がブレナイ。新しい事をやろうとする時、時として法律や政治が邪魔をする。それでも挑むそしてやり遂げる。
    文章が秀逸なので、スルスルと入って行った。
    「今」日本の若者に伝えたい。著者の熱い思いは確かに伝わった。

  • 日本には本当にすごい人たちがいることを思い知らされました!


    また自分の著書の中でも紹介させていただいた『望走続(ぼうそうぞく)』こと元暴走族の総長で、世界初となる労働組合が投資信託を立ち上げ話題となったユニオン投信清水学さんが登場しています!

    本当に他にもすごい方々ばかりが登場しているのでぜひ読んでいただきたい一冊です♪

  • 素晴らしい事例が満載です。読みながら何度も何度も感銘を受けました。

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著者プロフィール

1959年愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。「人と時代」「公と私」を共通テーマに政治・経済、医療、近現代史、建築など分野を超えて執筆。時事番組の司会、コメンテーターも務める。一般社団デモクラシータイムス同人。著書に『ルポ 副反応疑い死』(ちくま新書)、『コロナ戦記 医療現場と政治の700日』(岩波書店)、『後藤新平 日本の羅針盤となった男』『田中角栄の資源戦争』(ともに草思社文庫)、『ゴッドドクター 徳田虎雄』(小学館文庫)ほか多数。

「2023年 『暴言市長奮戦記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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