- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862762467
感想・レビュー・書評
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貧困により教育格差が開いている。けど、6歳以下の子どもをもつ低所得家庭に、しっかり介入して非認知教育すれば、効果的な対処法になる、ということが、ざっくり書いてました。
とても参考になったのは、モチベーションの話。貧困関係なく、また、子どもと大人関係なく、モチベーションを高める施策は、見返りを顧みない生産性向上が期待でき、そして、自分も他人も幸せにできる、という気がした。
お金でのモチベーションはダメやね。
そして、こういう施策が最も効果的なのが、低所得者層で、社会的コストと換算して、持続的な施策を実施できたらいいな〜。換算難しそうやし、まだまだ研究段階なんやろうけど、こういうのは民間から小さく実績つまないと! -
いわゆる学力ではなく、数年前にグッと流行ったやり抜く力(グリッド)や自制心、誠実さの方が学校を卒業した後の人生に大きく影響を与える、という視座の元に整理されていく「非認知スキル」。
「非認知スキルが大切なのはわかりました、ではどうすればいいんですか?」という質問が必ず浮上してくると筆者も述べているが、そこだけをサクッと知りたいという方にはおススメできない一冊と言わなければいけないかもしれません。
ただ、そもそもそういうテクニック的な介入で非認知スキルを上げようというアイデアはどうなんだ?という観点をお持ちの方にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。
どうやって非認知スキルを計測するのか、どのような習慣、そして環境が非認知スキルに影響を与えているのか、ということを様々な事例を通して解説し、さらにアメリカでどのような取り組みが行われているのかを詳説しています。
途中少々事例連発で中だるみするような印象もありますが、学びの多い本です。
みなさんの「やり抜く力」を使って読み切ってみてください。
分量自体はそんなに多くないので構えずともさらっと読めると思います。 -
生まれにより逆境にある子どもの非認知能力を上げるにはどうしたらいいかについて、様々な研究レポートを取り上げながら書かれている。
自身の子育ての参考としたく読了したが、我が子はここで扱う逆境にある子ではないので本書で扱う学術レポートによる効果の裏付けはあまりなさそうだった。
ただ非認知能力とは何か、環境の大切さ、モチベーションの上げ方等学びは多いので読んで損は無い本だと感じた。 -
意外とさらっと読めたけど、凄く目新しい所見は得られず。正しい愛情や、子どもにちゃんと向き合って構ってあげることは、親はもちろん、教師や周りの大人にとって、とても大切な役割なのだと改めて認識させられた。あえて知見を得たといえば、そういうことが落ち着いた行動だけでなく、成績や将来の所得にもかかわるくらい影響あるということかな。ご褒美賞金で成績や読書は伸びないとか。
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私たちに何ができるのかという点では、正直具体的ではないと思う。しかし、格差社会の中で恵まれていない層にいる子どもたちを、その属性だからと諦める必要はなく、そういう目線で見て期待を持たないことこそが、子どもたちのその後の人生に影響を与えているようだということが分かった。温かいまなざしや励ましが、ここにいて良いんだという安心感や役に立っているという気持ちが、子どもを貧困や犯罪から遠ざける。できることなら政策に対して提言していければよい。仕事を通して子どもと接するのであれば、子どもへの信頼、期待を持って接すればよい。親という立場なのであれば、わが子に目線を合わせ、対話したり遊びを通して関わる時間を心がければよい。
本書の中で、日本の算数・数学教育が良い学習指導方法としてアメリカで紹介されていることに驚いた。日本においても学習指導方法やその評価は変わってきているが、対話的な学び、問題解決的な学び、協働学習などが有効であることも本書からわかり、大人として自分が受けてきた教育と今後求められるものの違いを認識して、ファシリテーション力も磨いていきたいと思った。 -
まず自分の子供からだけど、改めて彼らの内発的動機づけにつながるような外発的動機付けができているのか、その下地として自律性、有能感、関係性が育まれているのかって常に意識しないとだわ。そして、子供を産んでから、自分の子供が幸せであるには、世界中の子供が幸せである必要があるなぁと折に触れて感じることが多い。自分が社会に何ができるかも、考えていくステージに入ったんだなぁ。
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とびとびで読んだので、少し曖昧ですが、教育について非常に重要なことを学びました。
数字として表すことが難しい「非認知的能力」。特に貧困家庭の子どもには、将来のひっくり返しのためにこの資質が特に重要だと。
日本では相対的な貧困家庭が先進国では多い。
それは普段生活の中で非常に見えにくい。
教員の資質や制度的な根本からの見直しが必要だと感じました。
教育に大きな影響を与える賃金、そして教育に対する予算の分配と。
教育者として目の前にいる子どもたちの将来を背負うにはもっともっと勉強しなければならない。
そんな事を思わせる一冊でした。
コンパクトで要点がまとめられ非常に読みやすい一冊でした。
教員や行政関係の学生にもってこいの一冊かと思うます。 -
子ども、教育に関わる全ての人に読んでおいてもらいたい。少なくとも自分の子の通う学校教師には読んでいてもらいたい。
スキルより非認知能力を伸ばした方が長期的には成功するというのは、年度初め生まれの成功と通ずるものがある。
早生まれ児は遅れを取らせまいと勉強を教えられ、その間に年度初め生まれの子はスポーツしたり友達と遊んで非認知能力を育んでいる…みたいな。