4000人のいのちによりそった“看取りの医者”が教える 死ぬときに後悔しない生き方
- 総合法令出版 (2019年1月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862806581
作品紹介・あらすじ
10/6放送の情熱大陸で話題!
人生の残り時間は意外と短い。
本当に大切なものを大切にするために、
いま、やっておくこと。やらなくてもいいこと。
自分がもうすぐ死ぬとしたら、誰と一緒にいたいか、何を伝えたいか、どこで過ごしたいか、やり残したことはないか。
その答えは人それぞれですが、見事にその願いを叶える人もいれば、残念ながら不本意な最後を迎える人もいます。
死ぬときに後悔しないために、私たちは何を考え、どう生きればいいのか。在宅ホスピス医として、死に逝く人たちのいのちに寄り添い続ける著者が、21の「いのちのエピソード」を通してメッセージを伝えます。本書の主人公は、この世を去った人たち。しかし、そこに書かれているのは、「死に方」ではなく、「生き方」です。
感想・レビュー・書評
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ゴールを想定してこそ、今をどうやって生きるかより深く考えることができるのかもしれない
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目次】第1章 人が最期に望むこと(のどかな時間の紡ぎ方;残していく人を思う ほか)
第2章 人は生きてきたように死んでいく(それまでと変わらない日常;人生の最終章の友人 ほか)
第3章 やり残しのない人生を(静かな笑顔だけを残して;伝えたい言葉 ほか)
第4章 大切な人が旅立つとき(人生最後のプレゼント;悲しみは薄らぎ、こころに根差す ほか)
第5章 最期まで「いま」を生きている(何とも隔たれないいのち;願いとずれる現実 ほか) -
10/6放送の情熱大陸で話題!
死に逝く人達のいのちに寄り添い続ける著者が21の「いのちのエピソード」を通してメッセージを伝えます。 -
死ぬ間際に人はどのようなことを考えるのだろうか。
そんな疑問を持っていて、たまたま本屋で目についた本書を手に取った。
癌などで自分の死期を悟った人が残りの人生で臨むことは病気になる前の日常を送って死にたいという希望が多いという。
その話を読んでとても納得してしまった。
人の幸せとか幸福は一般的にはどうしてもなにかを成し遂げた結果に目がいってしまうことが多々あるが、それは名誉や栄光などの社会性が前提にあるもので、
本当に幸せは自分の日々の平穏な生活の積み重ねの中に静かに生まれていく地味で捉えどころのないものであるような気がする。
だからこそ死の目前に人が望むのが今までの日常を繰り返して自分の積み重ねてきた人生をそのまま続けて死を迎えたいというものなのだろうと解釈した。
当然死の瞬間なんていうのは千差万別で、後悔や執着などたくさんの感情を伴うこともあるのだろうが、
自分の死の際にはこんな穏やかな生活のなかで息を引き取りたいものだと感じる。
そんな日常を少しずつ積み重ねられるようになりたい。 -
山梨で多くの人を見送った在宅ホスピスケアの筆者(内藤いずみさん)の自伝、と言うよりも最後を在宅でとの患者&周囲の人の気持に寄添い最後を見送った其々の患者の生き様を描く。殆どが末期癌の患者との出来事で生前の生活の場で最後を全うしたいと言う患者が在宅で幸せに旅立つ美談となっている。私の父も数年前に病院で癌で亡くなり当時家に帰る事を望んで居た事を思い出す、末期に一時帰宅の許しが出たが在宅での看病への不安から希望を叶えてあげられず逝ってしまった事を思い出した。人其々の考え方は有ると思うが、私は最後に残される人に迷惑をかけたく無い気持の方が強いかな。。多くの人は在宅での最後を希望する中で最後は我を通す事は、残された看病をする人達の協力&理解が有って初めて叶う事だと思う。この考えは患者の生前の生き方に大きく依存するんだろう。。少なくとも本の中の患者周囲の人達は、本人の最後希望を叶える事を自分幸せと感じられる心優しき人達で且つ、患者は生前周りの人にそう感じて貰える様な生き方をして来たなんだろうな。。
こんな客観的な感想を書いている反面、其々の人達の別れを読み涙が出る。後書きの「誕生は生まれる人が泣き、周囲が笑う。逝く時は周りが泣き、逝く人が笑うこんな人生でありたい」どんな形であれ自分の夢の究極は、この逝く時は幸せな人生を送ったと思って逝く事だが。。
道半ばで辿りつけるのだろうか?? -
身近な人の死の迎え方、向き合い方、そして自宅で最後を迎える価値が良く理解できた。人はいずれ死ぬ。その最後の在り方は、とても大事。最後の一瞬まで、どう生きるかが、本人だけでなく、残される家族にとってもとても大事であることが、様々なエピソードを紹介して伝えている。