一生使える! プロカウンセラーの 傾聴の基本

著者 :
  • 総合法令出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862807663

作品紹介・あらすじ

「聴く」技術を身につけることで,あなたの人生は劇的に変わっていく。 
普段の私たちは「聞く」ことを意識しないために知らない間に人を傷つけていたり、余計な誤解を与えたりしてしまっていることがあります。また、大事な場面で「聴く技術」がないばかりに、大切な相手とのコミュニケーションに失敗してしまうこともあるのではないでしょうか。聞く技術(傾聴術)を生活の中で生かすことができれば、人間関係を良好にし、大切な人との関係をさらに構築でき、信頼も得ることができるはずです。人とのコミュケーションが欠かせない職場や現場はもちろん、日常生活の中で活かすことができるより実用的かつ具体的な例で、わかりやすくすぐに使える「聴く技術の本」を目指します。

感想・レビュー・書評

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  • 今まで自分がカウンセラーとしてやっていたことの中で、自身に足りなかったものが明確になった。例えば相手が何回も同じことを繰り返し聞いてくることにイライラしてしまう自分がいた。だけど、それは私自身が話しての話す内容をよく理解できずに話していたから、きっと話してにも自分の話を理解してもらえていないと感じられていたのだろうと思って反省した。
    またカウンセリング、傾聴するためにあたり初めの時間と終りの時間をしっかり決めて、仕事に取り組もうと思った。
    技術的なことよりもやっぱりクライアントの話を十分に聞き、良い対応することができるようにするためにも時間をしっかり決めて取り組んでいきたいと思った。

  • 話の聴き方のテクニックだけではなく、心のあり方が書いてあるので自分自身の癒しになりました。
    ただ、いい内容なのに誤字が多いのはいかがなものか。。。4刷のを購入したのに修正されていない部分が気になります。。。(^^;

  • 基本姿勢を学ぶだけでも変わってくるだろうか。
    掲載されているテクニックはなるほどと頷けるものばかりだけれど、メンタル部分は座標が高すぎる。
    ヒントの宝庫だとは思うので、いくつか心にとどめておきたい。

  • 傾聴の基本としておきながらいわゆる技法に終始せず、本の半分くらいを「こころの成り立ち」にフォーカスしている。
    分かりやすく、読みやすい。

    『心の成り立ち』
    1.自己実現を求める衝動
    ・もっと楽しく充実した人生にしたい
    ・昨日の自分を越えるべく挑戦するチャンスを失うのは悲劇
    ・子供が失敗しないように親が先回りするのは、子供の心をひどく傷つける
    ・生きる上で成長や貢献のチャンスを見出さず、楽して得しようという態度で生きると生きる意味や自己実現の乏しい人生となる。


    2.無条件の愛を求める衝動
    ・無条件の愛を感じなかった子供は、自分の本音を大切にしなくなり、自分自身を失ってしまう。
    ・子供がわがままを言う時、親の愛に不安を抱いているときがある
    ・傷ついている子供の気持ちには、深い寂しさと怒りの苦しみに思いを馳せながら耳を傾ける。
    ・寂しがり屋の人は与えてもらう事ばかり求めてしまう。


    3.自己を表現したいと求める衝動
    ・本当に大切な事を話すと、聴き手から拒否されたり軽蔑されるんじゃないかという恐れがある。
    ・あまりに辛すぎて蓋をせざるを得ない。
    ・そのようにしか話せない人は、そうせざるを得ない理由がある。

    4.変わりたくないという衝動
    ・変わるのが怖い。は過去の傷つきの経験から。
    ・充実した生には「成長」と「人に役立つ」という実感が必要
    ・不幸な人ほど変化を恐れる。
    ・成長よりも保守に走ると人生が空虚で虚しさと悲しみが残る




    『傾聴に必要な3つの特徴』
    1.話し手のことを共感的に理解する
    ・話し手が表現している感情を味わおうとする
    ・あなたが離婚したことがなくても、その辛さと同じ感情は感じたことがあるでしょう。
    ・話の内容を聴き手の物差しでなく、話し手がわかってほしいと願っていることを、なるべく話し手の身になって理解しようとする。

    2.そのままの話し手を受容する
    ・人の本音を扱う時、正しい事ばかりでなく、正しくない様々な気持ちがある
    ・べきの正論を言われると、本音が話せなくなる
    ・どんな人にも二面性はある
    ・相談されたときに自分のことを話しても私たちが期待するような繋がりは生まれない。それよりも傾聴が効果的
    ・どんなアドバイスをしようが、結局話し手は自分がしたいようにする。
    ・私たちの心は相反する気持ちの間を揺れ動くことがある。

    3.自分の心に素直であること
    ・完璧を求めるあまり不安が生じる
    ・自分自身を慈しみ、満たし、自分自身をケアする事が大切


    『傾聴の仕方』
    ・事実よりも感情に着目する
    ・話そうとしていない事柄を掘り下げるのはNG
    ・なぜ、どうして ⇒ 何が、どう、どんなふうに

    『難しい場合の対応』
    ・傾聴では沈黙を恐れる必要はない
    ・話さなくても話してもどちらでもいいと感じられればその人は安全地帯となる
    ・どうにかしてあげようと思わない事

    いいなと思ったこと。
    ・おっくうさを想像して返すのが傾聴
    ・自分は正しくなければ意味がないという自己無価値観は厄介。他人の傷つきやすくなる。
    ・心がマヒすると、人間に備わっている自己治癒力と成長意欲が発揮されない。
    ・こういう人は自分が安心して本音で素直に話せる人に話すことで癒されていく。
    ・植物には植物固有の成長ペースがあるように、人が変化するときもその人のペースがある。

    ・辛いことがあると、私たちは「犠牲者」になるが、その経験は辛い事ではあるが決して「悪い事」ではない。

  • 自分を分かってくれる人がいるのと、いないのとでは、どれだけの違いがあるのか。そんなところから、本書は始まります。傾聴の仕方というよりは、なぜ傾聴が必要かが書かれています。それでいて、傾聴に必要なことはしっかり伝わってきます。

  • 傾聴とは相手のことを想像して感じながら話を聴くこと。これが普段の生活で実践することは非常に難しいと感じた。
     しかし、周りに傾聴に長けた人がいると気分が楽になる。これからの人生で身につけていきたい

  • 異なった存在である他者をそのまま受け入れる際の技術・心構え・注意点などを書いた本。傾聴の際、よく起きるミスは、自分の中の偏見で相手を見てしまうこと、それは知識を蓄えた心理職の人間にすらあること、むしろ知識を通して歪んでみてしまうこともしばしば、他人をありのままで見る大切さ、考え方がわかりやすく解説されている。個人的には、他者だけではなく、自分という他人をありのままに受け入れるためにも必要な本だと思った。

  • 聞き上手になりたくて読んでみた。総合的には学びが多くて良書。

    傾聴する側も傾聴されるべきってのがけっこう刺さった。傾聴は聞く側のメンタルが安定してるのが大前提。

    私はカウンセラーじゃないので日常生活のなかで使うことを想定しながら読んだけど、相手のありのままの気持ちを受け入れるって、仕事の付き合いとかだと使いどころ選ぶのと、カウンセラーじゃない人がプライベートで実践してしまうと依存されたり惚れられたりしそうなので要注意だと思った。

  • 傾聴とはただ聞くことと何が違うのか…そんな疑問を持ってこの本を読みました。今までの自分の聴き方に反省を感じ、これから人から相談を受けた時にはぜひ活かして、少しでも相手の気持ちをサポートしたいと思いました。

  • テクニックよりも姿勢
    共感的理解、何を伝えたいのか
    話し手のことを大切にする

    人間の四つの衝動
    変化を避ける
    認めてもらいたい
    自己実現
    無条件の愛
    これを認める

    相手の質問の裏を考える
    聞けば良い、というわけでない。余裕をもち、傷を包み込むように聴く

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著者プロフィール

著者について
大阪府立大学総合科学部卒業。米国・メリーランド州立 フロストバーグ大学大学院 カウンセリング心理学大学院修士課程首席卒業。米国・州立ミズーリ大学コロンビア校より心理学博士号(PhD. In Psychology)取得。米国にて、州立カウンセリング室子ども課で常勤心理士、病院精神科で心理士等として勤務する。また、州立ミズーリ大学コロンビア校心理学部にて教鞭を執る。日本に帰国し、大阪経済大学人間科学部(臨床心理士養成第一種指定校大学院・公認心理師大学院)教授、ニュージーランド国立オークランド工科大学心理療法学大学院客員教授、および心療内科医院でカウンセラー、(NPO)ストレスカウンセリング・センターで開業カウンセラーなどを経て、現在はカウンセリング・ルーム輝(かがやき)代表。
著書は『一生使える!プロカウンセラーの傾聴の基本』(総合法令出版)など約30冊。

「2022年 『プロカウンセラーがやさしく教える 人間関係に役立つ傾聴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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