戦時・占領期における映像の生成と反復: メディアの生み出す社会的記憶 (新潟大学人文学部研究叢書 15)

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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862852892

作品紹介・あらすじ

写真,映画などの映像表現・メディアにおいて,その企画・製作は多くの複層的なプロセスを経て生み出されており,それには個人的心情や事情だけでなく,時勢や社会の状況・構造などの影響を受ける。本書は太平洋戦争の戦時と占領期という時代的な転換期において,映像メディアと個人や社会の錯綜した関係を映像社会学の観点から明らかにしたユニークな業績である。
第Ⅰ部「写真家の誕生と戦時・占領」では写真家・木村伊兵衛の戦時期の満州と敗戦後の活動を通して「報道写真」誕生とその社会的文脈を辿る。
第Ⅱ部「つくり手の戦時・占領」では近代的経営による映画製作を実践した東宝のもとで活躍した,山本嘉次郎,黒澤明,今井正ら監督たちが戦争の記憶からどのような作品を生み出したのかを分析。
第Ⅲ部「メディアとしての映画の戦時・占領」ではアメリカによる占領期の資料アーカイブ「プランゲ文庫」を活用し,当時の雑誌,映画館に対する検閲や調査からメディアとしての映画を取り巻く環境を考察する。
第Ⅳ部「新しい現実と古い現実」ではアメリカ公文書館にある占領期の映像資料を使い,戦時とは逆に写される側となった日本人と日本はどのように記録されたのか,CIE(民間情報教育局)による上映記録から日本人が社会や政治の場でどのように行動していったのか,その複雑な実態を解明する。

著者プロフィール

(はらだ けんいち)新潟大学人文学部教授。

「2013年 『懐かしさは未来とともにやってくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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