久能整さんの感想
2024年5月9日
ある日何者かに殺された探偵の烏丸荘吾の元に天使と悪魔を名乗る中年男性と美女から生き返ることと引き換えに『魂の選別』を行うよう指示され、三件の殺人事件を経て人の死と向き合っていくストーリーだった。『阿泉来堂作品にしては今回はストーリーに力をいれて、どんでん返し要素は控えめだな。』と思って読んでいたが、最後の最後にまさかのどんでん返しでまんまと騙された。「これだから阿泉来堂作品は油断ならない。」という満足した気分になった。
北海道出身、在住。『ナキメサマ』(受賞時タイトル「くじりなきめ」)で第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉を受賞し、デビュー。他の著書に『贋物霊媒師