- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863251137
感想・レビュー・書評
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【心地よいデタラメ】
「安心して絶望できる人生」
なんてデタラメな響きだろうか。
カーリング女子日本代表の吉田知那美選手の好きな言葉として有名になった言葉である。
吉田選手が試合中、自身の良いプレー後に見せる「ドヤ顔」が好きでした。ただの笑顔でなく、乗り越えてきたものがあり、今を生きている気持ちが現れていたからなんだなと思っていました。
その乗り越えてきたものが「安心して絶望できる人生」だったのでしょうか?
浦河町にある「べてるの家」は精神疾患をもている人、それを支えている人にとっての「聖地」である。
世界から見学者が来る施設、そして街。
そこで「自分らしい苦労」をしながら精神疾患の人達がいきいきとしている…福祉の人間として猛烈に憧れる!
統合失調症の人達は、「凡人」でも見える「リアルワールド」の外にある「アナザーワールド」が見えたり、聞こえたり、行ったり来たりできるのではないだろうか?
世界の器が大きい人達のことを、器の小さい人達が「精神疾患」と呼んでるだけのことかもしれない。
リアルワールドを理解するために「心地よいデタラメ」な言葉を使い、精神疾患を持っていると「言われえる人達」に寄り添うことができる人間になる、その最初の一歩がこの本との出会いだった。
(再読)
【居場所】
精神的な弱さを抱えた人達が
仲間と繋がることで豊かに暮らすことができる街、それが浦河町です。
仲間に受け容れてもらい、仲間を受け容れることで『絆』に溢れる街。
沢山の苦労を抱えた人達がたどり着く『居場所』
常識を手放すことで、幸せを手に入れることができる街。
人の幸せとか人間らしさって、財産や権力じゃない、
『絆』と『居場所』なんだなって教えられます。
傷ついた人を癒すのは『人薬』
人を傷つける強欲な人間よりも『人薬』であり続けよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
医学部分館2階書架 : 369.28/MUK : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410169535
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べてるはやっぱり良いなあ。
当事者研究を実際に読めるのが良かった。
小泉さん幻聴の方が特に面白かった。
体の半分が東京に行っちゃうなんて‥心許ないだろうなあ。
最新の当事者研究が読みたい。
座談会も良かった。
「研究」とすることで自分を客観的に見ることができる。
「弱さの情報公開」「順調な苦労」は前から好きな言葉。
研究によって人と繋がることができる。
「アドバイスという名のお説教」は迷惑だけど、ルールや決まりを求めることも違う。
WRAPと似ている部分があると思うんだけど、どうかな‥。
べてるには学ぶところが多い。
漫画やアニメになったら面白いと思うんだけどなあ。