AIは人間の仕事を奪うのか?~人工知能を理解する7つの問題

著者 :
制作 : 池田 憲弘 
  • シーアンドアール研究所
3.00
  • (0)
  • (3)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863542426

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人工知能ってなに?という理解導入によい。
    エッセイに近いので途切れ途切れでも読みやすい。
    通勤通学のお供に

  • 世界中で発展している背景にあるAI
    将来AIによって仕事がなくなるといわれているが、はたしてそれだけで済むのであろうか?
    この本では仕事がなくなるという問題はもちろん、その他にどんな影響を及ぼすことが想定されるかも記載!

    請求番号:007.13/Ma81

  • 所在:展示架
    請求記号:007.1/Ma81
    資料ID:11801315
    おすすめポイント
    人工知能とは何か。人工知能が与える影響はどのようなことか。それがこの一冊でわかる。今後の社会を見抜くため、AIの知識をつけよう。

    選書担当者:佐野

  • 2018/11/02:読了
    P28から
    知能と知性の説明
    知能
     すでに決まった正解を探し出す能力
    知性
     まだ正解らしい正解が決まっていなくて、実際に行動を起こさないことを分からない案を考える能力

    人工知能
     答えのある問いに対し、答えを見いだすことを目的に、ヒトが作り出したシステム

    知能を持つ人工知能、知性を持たない人工知能

  • 知能;既に決まった正解を探す能力
    知性;まだ正解らしい正解が決まっていなくて、実際に行動を起こさないと
       分からない案を考える能力

    STEM;Science、Technology、Engineering、Mathmatics

    リベラルアーツ;7つの科目;artes liberaies←→artes mechanicae
     言語;文法、修辞学(弁論術)、論理学(弁証法)
     数学;算術、幾何、天文、音楽
     哲学はリベラルアーツ7科の上位に位置付けられている

  • 昨年(2017)後半辺りから興味を持っているテーマの一つに、AI(人工知能)があります。以前は、AIと言えば単なる技術のように思っていたのですが、AIは産業革命が人間の生き方を大きく変えましたが、それに匹敵する可能性があると思うようになりました。

    この本は、人工知能が影響を及ぼすであろう7つの方面(働き方、ビジネス、政府、法律、倫理、教育、社会)について解説がなされています。光ファイバーが一気に普及したように、スマホがそれまでの特化したガラケーに取って代わったように、ノートパソコンがいつの間に誰でも持つようになったように、AIも皆が普通に使うようになるかもしれませんね。

    それがいつ急に普及するか私はわかりませんが、仕事をしている間に来ることが十分に予想されます。その時に備えて、AIを怖がる、排除する、無視する方向ではなく、AIを上手に使って共存する道を探っておきたいものです。

    以下は気になったポイントです。


    ・すでに決まった正解を探す能力が「知能」、一方まだ正解らしい正解が決まっていなくて、実際に行動を起こさないとわからない案を考える能力が「知性」である、知性には、「こんなものか」と考えを止めずに、途切れず考え続けられるか、共通点を発見して関連付ける汎用的思考と教養が問われる(p29)

    ・人工知能の定義を、答えのある問いに対して、答えを見出すことを目的に、人が作り出したシステム、とする(p30)

    ・仕事を奪われたくないから人工知能には反対だ、と考えるよりも、人工知能という武器を身に付けて仕事に就く、と考える方が自然な流れである(p42)

    ・オズボーン博士の論文から3年後、欧州経済研究センターのアルツ氏は、統計手法を見直した結果、自動化される可能性が高い仕事はOECD諸国全体で9%程度だと発表した、それでも過大評価していると論文は主張している、論文の中では教育水準や所得水準が低い労働者の仕事は自動化リスクが高く、技術革新による失業よりも、潜在的な格差拡大や職業訓練に注意を向ける必要があると指摘している(p45)

    ・自動化は後世にスキルが継承されないので、一度やってしまうと後戻りできない(p47)

    ・働き方改革、の一環として、リカレント教育が必要となる、新しい知識を取り入れて自分自身をアップデートさせる「学び直し」が必要、それが嫌な人はビジネスの現場には居づらくなる(p67)

    ・2016年度国民生活基礎調査によると、等価可処分所得の中央値の2倍である、520万円以上は全体の12-13%(p98)

    ・ビックデータはデータ活用においては、1)量(Volume)、2)頻度(Velocity)、3)種類(Variety)のバランスが必要(p133)

    ・リベラルアーツとは、言語に関する「文法」「修辞学(弁論)」「論理学(弁証法)」の三学と、数学に関する「算術」「幾何」「天文」「音楽」の四科、合わせて7つの科目で構成されている。古代ローマでは、技術は奴隷人が身に付けるべき、機械的技術と、自由人が身に付けるべき、自由諸技術、に区分されている。後者がリベラルアーツの大本になっている(p165)

    ・奴隷人は生きるために仕事をしているので、機械的技術が必要であった、自由人は生きるために生きていたので、「僕らはなぜ生きるのか」という哲学が流行した。そのための基礎知識として、自由諸技術を必要としてた、哲学はリベラルアーツ7科の上位に位置付けられていた、やがてリベラルアーツは、欧州の大学制度において、人間が身に付けるべき最初の芸術と見なされるようになり、今日では「学士過程における基礎分野を横断的に教育する科目=一般教養」となった(p166)

    ・欧州では、人の手によって作られたもの全般を、芸術(art)、神の手によって作られたもの全般を、自然(nature)と分類する(p166)

    ・変わりゆく機械的技術は、陳腐化してしまえば価値が下がるが、リベラルアーツは、不変の本質なので一生使い続ける技術ともいえる、人工知能を始めとするITが発展すれば、専門知識が陳腐化し、不要になるかもしれない(p168)

    ・本当に大事なことは、コードを書けることではなく、自分以外の第三者でも理解できるコードを書ける論理力を養えるかである(p176)

    ・人間の心を問うような、明確な答えがない、判断を下すのが難しい倫理的な問題においては、人工知能の判断に頼るのは難しいだろう(p190)

    2018年5月27日作成

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

二松学舎大学文学部 都市文化デザイン学科教授 (大学院国際日本学研究長、都市文化デザイン学科主任)。
主な著書・編著に
『デジタル記号論』
『理論で読むメディア文化「今」を理解するためのリテラシー』(編著)
『ポケモンGOからの問い』(編著)
『コンテンツのメディア論』(塙 幸枝氏と共著) いずれも新曜社

「2024年 『日中韓のゲーム文化論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松本健太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×