世界の終わり 賢者たちの遺言(メッセージ)

  • 飛鳥新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864108652

作品紹介・あらすじ

フランス63万部の「不滅の名著」、ついに上陸。

西洋哲学、キリスト教、仏教、ヒンドゥー教、
イスラム教、道教、ユダヤ教、シャーマニズム…
人類の叡智がひとつに!

不思議な力によって、世界を代表する八人の賢者たちが
チベットへ集められた。世界の終わりが予言され、
賢者たちは少年と少女に「七つの智恵の鍵」を授ける。
真の自由とは? 愛の本質とは? 現実を受け入れ、
今この瞬間を生きるには?
人生が変わる「究極の智恵」の物語!

感想・レビュー・書評

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  • 真夜中、眠れない夜のお供に。

  • 世界の魂、という総称は好きだ

  • 根本はチベット仏教の教えをベースとして、その他の宗教や思想の叡智をイイとこ取りしようという企みから物語が構成されているため、8人の賢者によって代わる代わる行なう講話が、宗派や出典もなく、ただエッセンスだけを凝縮させて披瀝されるので、お手軽感満載だが、コロナ禍で内省的になったフランス読者の心をとらえたのだろう。
    どの宗教も真理のすべてを手に入れておらず、真理は細かな破片になって世界じゅうに散らばっているとする一方で、「過去の宗教は失敗だった」とも記しているため、ハナからつまみ食いで上等ということなのだろう。

    幸福も不幸も、すべては自らの内にある。
    人生も、望みどおりにことが進めば良いと受け入れ、困難が生じれば、拒み目を背ける。
    人は、起こった出来事をあるがままに受け入れることをしないが、実は、私たちの身に起こる出来事の大半は、思考や信条によって決まっている。
    であるならば、変えるべきは外的なものではなく、自分の思考や信条なのだ。

    「自分が幸せならば、世界も幸せに見える。不安ならば、世界も不安に見える。私たちはつねに鏡に映る自分の影と戦い、自分との戦いに敗れて死んでいく」

    困難を人生への啓示だと考えること、あるがままの自分を受け入れること。

    「日々の試練や困難があったにもかかわらず成長できたのではなく、試練や困難のおかげで成長できたと考えなさい。段差につまずいたせいで次のステップに上がったのではなく、段差があったおかげで次のステップに踏み出せたのだ。困難は私たちを次の段階へと導くステップだ。外的な出来事に翻弄されるのではなく、そこから学びなさい」
    「目の前の苦しさだけにとらわれず、視野を広げてみなさい。広大な意識の器のなかで薄めてしまえば、苦しみも許容できるようになる」

    「人生は、見える糸と見えない糸で構成されている。人間は見える糸しか感じられないので、ときおり不幸な出来事や運命を受け入れられず逆らってしまう。しかし、もしも目に見えない糸をとらえられたなら、どうだろう。不都合に見えていた出来事が、じつはすべて私たちに有益な深い意図を隠し持っているのに気づくはずだ。"運命の見えない糸"の存在を知っていれば、不幸だと思っていた出来事がチャンスに見えるようになるかもしれない」

    自分の外側で起こる物事や状況ではなく、自分のなかに幸福や不幸を見出すことこそが、人生の意義を高める。

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著者プロフィール

1962年生まれ。スイスのフリブール大学で哲学を専攻。雑誌編集者、社会科学高等研究院(EHESS)客員研究員などを経て、2004年に『ル・モンド』の宗教専門誌『ル・モンド・デ・ルリジオン(宗教の世界)』編集長に就任。2006年、『精神性小叢書』(プロン社)を創刊。宗教学、哲学、社会学から小説、脚本まで多彩な分野で活躍し、フランスの思想界、読書界で最も注目される著者の一人。数十冊の著書は25カ国で翻訳され、日本語訳に『仏教と西洋の出会い』『人類の宗教の歴史 9大潮流の誕生・本質・将来』(トランスビュー)、『ソクラテス・イエス・ブッダ』『生きかたに迷った人への20章』(柏書房)『イエスはいかにして神となったか』(春秋社)など。vv

「2012年 『哲学者キリスト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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