きたきつねとはるのいのち (いきるよろこびシリーズ)

著者 :
  • 絵本塾出版
3.75
  • (1)
  • (4)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864841733

作品紹介・あらすじ

3月になっても深い雪に覆われている北海道で、きたきつねは、生まれた子供のために餌を探しに行きます。
北海道の大自然には、たくさんの動物が生息していますが、冬は動物にとって厳しい季節です。親から離れた子供が、餌をとれなかったり、年老いた動物が死ぬのは、冬が多いのです。
やがて厳しい冬が終わると、暖かい春の日差しに包まれて、きたきつねは生きる幸せを感じます。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この絵本で手島さんは引退するそうです。春がきて喜びに満ちる動物や木々を描いています。きつね、きつつき、ひぐまの親子、あかげら、ももんが、ゆきうさぎ、えぞりす、がまだ残る雪の上でくるみや恋のさやあてをします。冬のあいだに死んで雪に埋もれていた動物が春になると現われ、それをからす、とび、わし、たか、ねずみ、てん、きつねが食べる、それがしぜんのきまりです、と書きます。夜にはふくろうが木の上で見下ろし、あさになると一斉にどうぶつたちがうごき、木のわれめからはちょうがでてくる。「おじろわしのうみ」にくらべると、やさしいタッチの版画です。

    2021.4初版 図書館

  • 春を待つ北国の動物たち。冬は死の季節。春は命あふるる。力強さと繊細な版画が本当に好き。

  • 雪深い北海道の自然の中。
    版画がステキ♪

  • 手島さんの晩作。
    生命はめぐる。それだけでよい。

  • 今日のご紹介する絵本は春の息吹を感じられ1冊です。
    .
    #きたきつねとはるのいのち
    https://amzn.to/335wN1b
    #手島圭三郎
    #絵本塾出版
    .
    3月になってもまだまだ深い雪におおわれている北海道、そこに生息している動物達を木版画で表現しています。
    .
    自然の厳しさと力強さが版画の一本一本の線に刻まれています。
    精力的に創作活動を続けてこられた手島さんの最後の作品です。この作品で引退を決めていらっしゃいました。
    .
    これまでの絵本に取り上げられていた動物達が登場、春がそこまで来ていて、喜びに満ちる動物や木々が生き生きとページをめくるごとに現れます。
    .
    それだけではありません、冬の間に死んで雪に埋もれていた動物達が雪解けとともに現れ、それをからす、わし、たか、ねずみ……小動物達が食べるという自然の摂理を、丁寧に表現してくれています。
    死を尊び生きる糧にしている動物達の強さを1冊に込められているようです。
    嘘のないありのままの自然がここにあります。
    .
    手島さんは1年に1冊仕上げるというペースで40冊の絵本を発表しているそうです。
    .
    私が持っているものはあと2冊。

    #おおはくちょうのそら
    https://amzn.to/3rwfMXw
    1988年ニューヨークタイムズ選世界の絵本ベストテンに選ばれています。

    #しまふくろうのみずうみ
    https://amzn.to/3B6FchF
    日本絵本賞受賞
    .
    どちらも版画の素晴らしさに魅了されます。
    .
    チャンスがあったら手にしてみて下さい。どれをとっても凄い迫力ですよ!
    .




全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

北海道生まれ。『しまふくろうのみずうみ』では絵本にっぽん賞を、『きたきつねのゆめ』はボローニア国際児童図書展グラフイック賞を、『おおはくちょうのそら』はドイツ児童文学賞絵本部門ノミネート賞など、数々の賞を受ける

「2023年 『みずならのいのち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

手島圭三郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×