- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864841733
作品紹介・あらすじ
3月になっても深い雪に覆われている北海道で、きたきつねは、生まれた子供のために餌を探しに行きます。
北海道の大自然には、たくさんの動物が生息していますが、冬は動物にとって厳しい季節です。親から離れた子供が、餌をとれなかったり、年老いた動物が死ぬのは、冬が多いのです。
やがて厳しい冬が終わると、暖かい春の日差しに包まれて、きたきつねは生きる幸せを感じます。
感想・レビュー・書評
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この絵本で手島さんは引退するそうです。春がきて喜びに満ちる動物や木々を描いています。きつね、きつつき、ひぐまの親子、あかげら、ももんが、ゆきうさぎ、えぞりす、がまだ残る雪の上でくるみや恋のさやあてをします。冬のあいだに死んで雪に埋もれていた動物が春になると現われ、それをからす、とび、わし、たか、ねずみ、てん、きつねが食べる、それがしぜんのきまりです、と書きます。夜にはふくろうが木の上で見下ろし、あさになると一斉にどうぶつたちがうごき、木のわれめからはちょうがでてくる。「おじろわしのうみ」にくらべると、やさしいタッチの版画です。
2021.4初版 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
春を待つ北国の動物たち。冬は死の季節。春は命あふるる。力強さと繊細な版画が本当に好き。
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雪深い北海道の自然の中。
版画がステキ♪ -
手島さんの晩作。
生命はめぐる。それだけでよい。 -
今日のご紹介する絵本は春の息吹を感じられ1冊です。
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#手島圭三郎
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3月になってもまだまだ深い雪におおわれている北海道、そこに生息している動物達を木版画で表現しています。
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自然の厳しさと力強さが版画の一本一本の線に刻まれています。
精力的に創作活動を続けてこられた手島さんの最後の作品です。この作品で引退を決めていらっしゃいました。
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これまでの絵本に取り上げられていた動物達が登場、春がそこまで来ていて、喜びに満ちる動物や木々が生き生きとページをめくるごとに現れます。
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それだけではありません、冬の間に死んで雪に埋もれていた動物達が雪解けとともに現れ、それをからす、わし、たか、ねずみ……小動物達が食べるという自然の摂理を、丁寧に表現してくれています。
死を尊び生きる糧にしている動物達の強さを1冊に込められているようです。
嘘のないありのままの自然がここにあります。
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手島さんは1年に1冊仕上げるというペースで40冊の絵本を発表しているそうです。
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私が持っているものはあと2冊。
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1988年ニューヨークタイムズ選世界の絵本ベストテンに選ばれています。
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日本絵本賞受賞
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どちらも版画の素晴らしさに魅了されます。
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チャンスがあったら手にしてみて下さい。どれをとっても凄い迫力ですよ!
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