- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864910521
感想・レビュー・書評
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M.フラクション流の笑いとペーソスでヒーロー世界を再構築する#4が素晴らしい。本編ではキャップらと根底のズレが面白くも哀れでもありやはりライターの味。リアルな筆致なのに極限ムキムキなA.オリベッティのデフォルメもいい。ブリッジの礼拝は深読みの余地を与えてるのだろうけど、正直どう受け取ればいいのか……。
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シビル・ウォーにおいて賛成派に与していたパニシャーの動向が描かれるタイイン。シビル・ウォーでの出番が少ない分、その行動の補填としては見事なまでに十分な作品である。
「悪は抹殺する」行動原理はわかりやすいが、その心情はどのようなものなのか。シビル・ウォーとの関わりを通して、モノローグや回想を多めに彼の動向が描かれる本作は、その点を理解するのにとてもいい作品だろう。パニシャーの邦訳は少ないという点を鑑みても非常に価値のある話である。
殺伐としていると思いきやどこかブラックユーモアが漂うような雰囲気も含めて、一読の価値アリだと思う。
ただ、白黒で描かれた特別版が掲載されているのだが、冒頭に載っているのとまったく同じ話であるため、どうにも読む気にならない。ほかの作品に掲載されているのであれば話は別だが、同じ冊子に二つ同じ話を掲載するのはどうにも失策ではなかろうか。 -
対犯罪者(一般犯罪者もコスチュームヴィランも含む)との戦いからマーベル・ユニバースのその時々のイベントに積極的に絡んでいきコスチュームヴィランとの戦いがメインになったパニッシャーにおける一つの転換点のシリーズの最初の4話(+1話目のモノクロバーション)を訳した本。パニッシャー個人誌の初の翻訳本でもある。キャップとの絡みは面白いし、同時期に成人向けレーベルMAXの方でコスチュームヴィランが出てこないシリーズがあるのでしょうが無いのだけれども、パニッシャーの魅力の半分も出せてはないと思う。
やっぱりコスチュームヴィランと戦う話もあれば一般犯罪者と戦う話もあるシリーズこそがパニッシャーシリーズの魅力だと思う。