50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと

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  • 左右社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865283860

作品紹介・あらすじ

50代女性、フリーランス、ひとり暮らし。
仕事は? 住まいは? 人生は? この先、なんとかなるんだろうか……?
でも、なんとかならなきゃ困ります。だって、私の老後がかかってんですよっ!

老後を目前に不安にかられた著者は「女性議員ならこの不安を自分ごととして考えてくれるのでは?」と希望を抱き、日本で唯一パリテ(男女同数)議会を20年以上も続けてきた大磯町議会をたずねる。

取材の中で浮かび上がってきたのは、自分自身が下積み時代に受けた悔しい女性蔑視、世代の異なる師匠との考え方の違い、50代になってからフェミニズムを知った苦しさなど、意外にも"個人的なこと"だった──

『時給はいつも最低賃金〜』の著者による、パワフルな政治&フェミニズムエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 【試し読み】和田靜香『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』|左右社
    https://note.com/sayusha/n/n297c48170998

    対談『「自分の幸せ」とフェミニズム』石川優実 x 和田靜香 | 左右社
    https://sayusha.com/jikyu/dialogue04.html

    50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと | 左右社 SAYUSHA
    https://sayusha.com/news/-/isbn9784865283860

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      <訪問>「50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと」を書いた 和田靜香(わだ・しず...
      <訪問>「50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと」を書いた 和田靜香(わだ・しずか)さん:北海道新聞デジタル
      https://www.hokkaido-np.co.jp/article/960799/
      2024/01/10
  • 著者の本は本書が初読みだが、感情が散らかったような文体で、気持ちの豊かさというか乱高下というか、アクセルを吹かして衝動的に突進して考える人という印象を受けた。

    著者が社会に疑問を持って散々聞き回っても、著者がマチズモ体質のままだから「なんでどうしてこんなことに」のモヤモヤフェーズが長く、タイトルどおり一足遅れてやっとこさフェミニズムに出会えたというもので、ライターって時代を読んで思想的に先端を行っていると思いきやそうでない人もいるのかと驚く。

    既にフェミニズムに出会った人にとって本書は特に目新しい発見は少ないし、読みながら「フェミニズムと出会うの遅っ!」と思ったが、一般的には著者に共感する人の方が多いだろうし、ブクログの他のレビュアーさんが「作者がいい感じに意識低いので、社会問題が切実に人生と接触する様に実感を持てた」とあり、ほんとそうだと思う。

    だがフェミニズムを知る前の自分を後悔している点は、著者に深く共感。社会の価値観に何度も傷付き、マチズモ社会に適応して何人もの他者を何度も冷笑していた自分を悔やむ…。

    生きるのに必死で余裕のない多数の人は、あまり本を読まない(批判でも何でもなく事実としてしょうがないこと)。たとえ本を読もうと思ってもフェミニズムの本には手が出ないだろうし、必要ない関係ないとか偏見を持っている人も多いだろう。だけど本書のタイトルが刺さる人は少なくないだろうし、これをきっかけにフェミニズムに出会ってスッキリする人が増えればいいなと願う。

  • タイトルの通り、これはフェミニズムの本ではない。女が独りでキリギリス生活したまま老いられる社会になってほしい、という遠い目標へ向けた社会参加の本だ。
    作者がいい感じに意識低いので、社会問題が切実に人生と接触する様に実感を持てた。地域を自分事として考える大磯町の在り方を一緒に学べた気になった。

  • 和田靜香さん、これを読んで好きになった。
    文章が平易でも飽きないし、読みやすい。
    既婚でも未婚でも、日本というパターナリスティックな国に住む女性は、彼女の取り上げる切実な問題、あらゆる女性が当事者になり得る切実な問題を知っておくべきだし、彼女とともに声を上げるべきだ。
    なんで私達がこんなに我慢させられなきゃいけないわけ?って。
    女だけじゃない、子供だって、若者だって、めちゃくちゃ我慢させられてる。
    そして威張ってるモーロンたちは本当無策!
    ざけんじゃねーっ!
    という元気をこの本にもらった。

  • 湯川れいこの秘書でありながらその妻、母との両立に批判的だった
    「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。」の著者が、
    パリテ議会を大磯町に体当たり取材で探る!

    ・・・なんにしてもタイトルが長すぎる。
    これで人眼を惹く、というのが出版社の狙いなんだろうが、
    読み進めるまで何がターゲットの本かわからなかったじゃないか。

    フェミニムズがテーマには違いないが、
    実際はもっと具体的な「男女同数議会」についての本ではないか。
    それを実現している大磯町に乗り込み、通い、議員はもちろん、
    それを醸し出す街の人にも話を聴く。

    本を読んで改めて思う。
    大磯の議員も町の人も言っていたが、
    男だから、女だから、ではない。
    人それぞれの立場がある。
    ただ、問題に気づいていない人ばかりで議員を構成して意思決定をして
    税金を使われたら、町の問題は解決できない、ということ。
    だから問題意識のある人が手を挙げ、議論をする場に乗り込むだけのこと。
    生活に根付いた問題に気づいた人に女性が多く、たまたま男女同数になった、
    ということ。
    肩に力が入っていない、当たり前のことなのだ。

    翻って今の国会、、、
    国民生活から縁遠い世襲議員と偏差値エリート官僚出身議員のなんと多いことか。
    そう考えると、世襲が悪いのではなく、偏差値エリート官僚が悪いのでもなさそうだ。
    要は、一般庶民の生活感覚からあまりに離れた人ばかりであることが悪いのだ。
    生まれついて国会議員家族だった安倍や岸田に、庶民感覚などこれっぽっちもわかるはずがない。
    せめて配偶者がそれがわかる人ならいいが、そういう相手とは結婚しない。
    保守だのリベラルだの左翼だの右翼だのではない。
    生活がわかる人を議会に送り込まなくてはいけない、ということだ。
    もちろんそういう人だらけでは国が立ちいかなくなるのはわかる。
    要はバランスだ。
    少なくとも今9割いる男性国会議員がそうしたことを理解しているとは言い難い。
    。。。女性でも杉田なんとかなどは何を考ええているかわからないが、
    結果として女性が増えれば、少しは課題の視点が変わるだろう、ということ。
    今はアメリカと土建屋が喜ぶことしか考えていないような政治家が多すぎる。

    そうしたことをこの本が教えてくれた。
    地に足のついたいい取材、いい本。

  • 読了

  • 感心した。何に?と言われれば和田さんの行動力に
    それを持ち合わせていない自分にはそれが眩しい
    でも共感する箇所や嬉しいことは似ているからこそ
    興味を見つけ行動し、勉強や調べ事を重ねて頼もしくなっていくのが我が事のように喜ばしいのだ

  • プレ金ナイトを聞いて購入。国政よりも身近なはずの住んでる自治体の議会や政治のことを全く知らないのが不思議。触れてる報道の種類なのか。とは言え20代独身子供いないだと地域に根差す機会がなくてどこに住んでもいっしょなような感じがしてしまう。近所の誰それが選挙に出そうみたいな会話が出てくる実家とは大違い。自分の意見が政治に反映されるっていう実感を持つまでが遠いなあ。
    時折出てくる解像度低そうなラップ風語尾が気になったのでやめてほしい。

  • ジャケ買いして正解でした。
    大磯町へ行こうと思います。

  • 現行の社会制度だと未来の安全はより保障されないのだろうと読んで身に染みている。今支払っている税金のことも政治の仕組みも。1985年に男女雇用機会均等法が提示され女性のキャリア進出も促進されている一方で男女差に関していうと社会のイデオロギーからあまり変わってない。
    特に企業の役員や政治家など大きな決定権をもつ人は未だに男性が多いのも否めない。
    フランス語で「同等」を意味するパリテ法が日本の自治体で取り上げられていたことは初めて知ったこと。そもそも女性がリーダーシップをとれるような考えが容認される社会に日本はもっとなっていくべきと思う。それは頭の賢さではなく優しさや愛をもって助け合えるような共同体。小さい場所からでも少しずつパリテ社会が拡がっていくことを願っています。

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著者プロフィール

1965年生まれ。相撲・音楽ライターにして、政治ジャンルで『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』(左右社)の2冊を上梓。異例のヒットとなり、累計3.6万部を突破する。今後は市民がつながるためのおしゃべり会を、公民館でやるつもり。

「2023年 『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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