- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865605181
作品紹介・あらすじ
イエナプランは公立学校の変革を目指した教育です。また各地の特殊な状況を活かし自ら生み出して行くオープンモデルの教育です。学校教員チームを率いるリーダーとして、また、子どもたちの幸せな発達を目指す学級担任として、子どもたちに学ぶことの楽しさを教え、主体性と協働を尊重した教育のあり方を改めて振り返るために、本書をぜひご活用ください。
感想・レビュー・書評
-
ジャストのタイミングで読むことができた!
カリキュラムを作りながら、実戦に対するアイディアがたくさんうかんできた。
まさにイエナプランを実践する上で何度も読み返す一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イエナプランは方法ではなく思想。生きて学ぶ共同体としての学校を表し、学校や先生ではなく主語が子どもで、創造的市民の形成のためどのように「育まれ」ていくかを記している。
そのまま導入とならないところはあるだろうが、根幹となる思想をもとに現場の実践を洗い出しチェックしてみたい。 -
職場の先輩から貸していただけた本。期限があったため、流し読みになってしまったが、エッセンスを感じ取れたのではないかと思う。イエナプランというのは実践ではなく、思考・生き方の話である。
購入して再読&精読したい。
ホンモノに触れる
→学びは生活の中にある。花を知るために図書館だけでは足りない。実際のモノから学びを始める。その点では教科書至上主義は危ういところがある。国語は「ホンモノ」になるのか?
権威主義からの脱却のための手段ではない
→自由にさせることが目的なってはいけない。権威主義からの脱却を目指して取り組むイエナプランは本物のイエナプランではない。
一人ひとりの子をその子らしく最大限の可能性を引き出して育てることを目指した子育てのビジョン。
→より良い社会の形成者になるようにともに成長していくイメージ。教師と子どもではなく、グループリーダーである。支援者のイメージか。
-
こういうことをやりたい!こういう学校で働きたい!と強く思わせてくれる本。定期的に参照したい。
-
センゲの「学習する学校」を読む中で出会ったイエナプラン。「学習する組織」のコンセプトと親和性がとても高くて、こういう学校が存在するんだと感動した。
その後、イエナプランは、ちょこちょこと機会があるときにフォローしてきたのだが、ついに日本にもイエナプランの学校ができた。
と驚いて、この本を読んでみて、この流れは本物かもしれないと元気がでてきた。
日本の標準的な現状とは悲しくなるほど違うのだが、もしかすると日本のなかでもフィットするのかもしれないと可能性を感じた。
イエナプランにおいては、テーマに基づいて学ぶアクティヴラーニングのようなワールドオリエンテーションが学習の中心なのは、とても面白いと思うのだが、通常の基礎学力や基本的知識の学習ももう少し必要なんじゃないか?ということが気になっていた。
この本を読むと、そういうわけではないということが、一般論ではなくて、具体性をもって示されている感じがして、「ああ、それだったらいいかもしれない」と思った。(ブロックアワーの説明やワールドオリエンテーション関係の参考資料などをみて。これのほかにも付録がとても充実している)
あと国民文化との関係で、オランダと日本は、かなり違いがあるので、オランダでうまくいっていることが日本でうまくいくのだろうか?という疑問もあった。
もちろん、文化の違いというのは、重要な問題で、日本的にもうまくいくような工夫がこれから必要なのだろうと思うのだが、日本で展開する場合の方法論とか、FAQを読むと、具体的なレベルで検討がなされていることが伝わってきて、信頼感があった。
国民文化との関係もあって、日本全体にイエナプランが広がり一般化するというのは難しいと思うのだが、そういう事態が望ましいわけでもなく、多様な教育のあり方の一つとして存在するようになればいい。
また、日本においてもいろいろな価値観の人はいるわけで、こうした教育のあり方に共感する教師や親は多い。
著者が提唱するように自治体に一つづつのイエナプラン校ができることいいだろうなと思った。
教育だけに限らず、なんだか八方塞がりに思える日本において、これは一つの「現実的」な希望、ビジョンとして、あるんじゃないだろうか? -
イエナプラン教育
名古屋市では、イエナプラン教育を参考にして、学年制や時間割等を見直していこうという動きが起こっている。広島県福山市では「2022年度にイエナプラン教育を導入した市立小学校を開校する」というニュースもあった。
すでに長野県佐久穂町には学校法人茂来学園が「大日向小学校 しなのイエナプランスクール」を開校している。その他でも、この教育を参考にした教育改革が日本全国で起こってくるのではないかという気がする。
本書は、その教育がどういったものなのかを丁寧に解説している。
日本という国全体が、子供の未来をどのように捉えているのかが大切であることは言うまでもない。そう、何をするかよりも。