学校の未来はここから始まる

  • 教育開発研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865605358

作品紹介・あらすじ

<目次>1章 コロナ禍で見えてきたこと【論点1】「コロナ禍」は学校に何をもたらしたか:新型コロナによる休校期間をどう過ごしたか、一斉休校期間に見えてきた課題、子どもを「育てる」学校から子どもが「育つ」学校へ、自律的に判断できるかできないか二極化したリーダーの対応、コロナ禍で取り組んだ「当事者意識」の向上、【論点2】子どもたちの「学び」はどう変わっていくのか:「履修主義」から「修得主義」へ、大切なのは目的の共有と正しい理解、「個別最適な学び」の推進を、子どもが「わからない」と言える学校をつくる、対面での学び、オンラインでの学び、物事を二項対立で捉えない、「目的」を考え、共有して進めることが重要、学び方を子ども自身が選べる構造へ、分断を生む「選択」であってはならない 2章 これからの学校、教職員【論点3】「多様性社会」に向けて必要な教育のあり方:「多様性社会」を生きるうえで必要な資質・能力、すべての子どもに必要な「見えない学力」、世界でも求められる「自律」「尊重」「創造」、障害のある子もない子も同じ「土俵」に乗る、学校の「最上位目的」を改めて考える、特別支援教育の最上位目的、「自律」とは「互いが適切に依存し合う」こと、特別支援教育のあり方を改めて見直す【論点4】これからの時代の教員はどうあるべきか:長時間働くことで評価される組織文化、大空小の教職員の働き方、麹町中の教職員の働き方改革、学校の「ムリ」「ムラ」「ムダ」をなくす、「手段の目的化」による弊害、一斉講義型の集合研修では教員は育たない、ニーズに応じて多様に学べる研修へ、多様性社会で求められる教員の姿、時代の変化に応じた教員免許制度へ、これからの教員養成のあり方、多様性社会に向けて大学も改革を、若い教員に望むこと、子どもの事実に基づいた教員評価を 3章ロードマップを描く【論点5】日本の学校と社会が抱える構造的な問題点とは:日本の教育システムの構造的な問題点、近代から現代への教育制度の歪み、「先生ががんばっているか」ではなく「子どもが育っているか」を見る、プロセスを見て自らの五感で評価することが大切、社会を変えるためのメディアの役割、大切なのは、ストーリーをきちんとつくりあげていくこと【論点6】最上位目的に向けた「合意形成」をいかに図るか:未来のあるべき姿から逆算して考える、学校の自律性を高めるための合意形成を、すべてを解決してくれるリーダーなんていない、麹町中の誰一人取り残さない「合意形成」の実践、「俺は聞いてない」をなくす仕組みづくりを、大空小の職員室での「合意形成」、中教審への期待【論点7】「自律」のために何が必要か:「自律」に必要なのは「権限を与える」こと、学校独自にお金を生み出す仕組みをつくる、小学校でもできるお金を使った学び【論点8】どのような制度・システムを整えていくべきか、「何のため」を問い続ける、これからの教育のための制度的な課題、文科省・教委・学校間の双方向のコミュニケーションを、文科省の課題解決に向けた「最上位目的」の共有、教員養成のあり方を変える

感想・レビュー・書評

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  • 不登校児という言葉は時代遅れ - Pocket Garden ~今日の一冊~
    https://jidobungaku.hatenablog.com/entry/2021/04/02/190000

    教育開発研究所 / 学校の未来はここから始まる(学校を変える、本気の教育論議)
    https://www.kyouiku-kaihatu.co.jp/bookstore/products/detail/535

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「WAY OUT WEST」の『本の中の、ジャズの話。』で知った
      大阿久佳乃「パンの耳」2号 全てサインいり - 古書善行堂
      http:...
      「WAY OUT WEST」の『本の中の、ジャズの話。』で知った
      大阿久佳乃「パンの耳」2号 全てサインいり - 古書善行堂
      http://zenkohdo.shop-pro.jp/?pid=158392885

      岬書店「のどがかわいた」
      (ひと)大阿久佳乃さん 不登校中に出した詩のフリーペーパーが本になった:朝日新聞デジタル
      https://www.asahi.com/articles/DA3S14516669.html?iref=pc_photo_gallery_bottom
      2021/04/07
  • 何のための教育なのか、最上位の目的は何か、
    その目的で良いのか。
    目的意識の大事さを改めて感じた。
    そして目的を共有することの大切さも。

    子どもを「育てる」学校から、子どもが「育つ」学校へ
    という文が心に残る。
    「育てる」と「育つ」は似ているけど違う。
    前者は教師、大人が主語で後者は子どもが主語。
    そう考えると教師や大人の仕事は
    子どもが育つよう環境を整えること。
    コーディネートすること。

    工藤先生も木村先生も革新的な方で
    読んでいてとても面白く、また読み返したい本だった。

  • 自分にとって、とても意味のある本になりました。自分の考え方を整理できました。

  • 素晴らしい内容でした!
    夢の対談ですね。

  • 3人の対談を本にまとめたもの。

    日本は工業化社会前提の教育をいまだにしていて、1987年から大きい改革が行われていない。
    教育指導要領を守ることが優先され、現場の先生の意見が反映されない。本来は教育指導要領は現場で変えて良いがそれを知っている先生は少ない。例として麹町中学校があり、担任制をやめ、クラブ活動も民間とつながるなどして先生の負担を減らし、本来の教育に集中できるような環境を整えた。
    これからは、一人ひとりの多様性を活かした教育をしていくことが必要であり、ICTを活用することが必須となる。
    一人ひとりのペース、興味関心に併せた教育が必要なるだろう。さらに、障がい者の人とも一緒に教育をしていくことが、より多様性を育む。

    仕組みを作る側と動かす側の両方の未来像が知れる。

  • 学習指導要領を疑えと言う工藤さん、そこに学習指導要領改訂に携わった文科相の合田さん、そして大空小の元校長の対談。
    果たして日本の教育は変われるのかな。

    指示待ち人間(組織)はいらない。
    当事者意識を高める。自分と他者は違う。
    学習指導要領は手段であって、目的ではない。
    主語の変える…
    教師が「育てる」→子どもが「育つ」学校にする

    何事も二項対立的に物事を捉えるのは❌
    子どもに「選択」させる、自分も多様性の中の一部なんだ。
    人の力を活用する力が必要。

    自立とは互いに適度に依存し合うことであり、このことを子どもたちに伝えることが公教育の使命だと思います。
    たとえ理想論であってもそこを目指していかなければならない。
    合田哲雄『小3の時の担任の先生が学校、学ぶとは何かを説明してくれた→大人になれば教科の縦割りを越えた総合問題と日々向き合うことになるが、人生における場面場面での意思決定の質を高めるためには、知識や思考を便宜上教科という単位に分節し、それぞれの教科について先生が教科書を使いながら説明し、理解したことをペーパーテストで表現して習熟を確認するーその繰り返しを土台にこれらの知識や思考を統合する力が必要で、そのような力を身につけるのが学校における学びだ』

  • 工藤さんだからできた、木村さんだからできたではなく、管理職も巻き込んで横のつながりから、現場をDXさせていく必要性を感じたのと同時に…
    管理職の先生方には、是非読んでもらいたい。管理職の姿勢が書かれた名著だと感じた。

  • 多様性の時代に誰もが安心して学校に通うためのヒントがたくさんあった。学校現場は手段が目的化していることが往々にしてあるので、最上位目的が何かをひとりひとりがしっかりと意識していくことが大切。工藤先生が固定担任制の廃止、部活動の見直し、学習指導案を書かせない、脳科学の知見を取り入れる、数学では非効率な一斉講義型の授業をやめ個別最適な学びを進めている等の面白い実践をされていることに驚いた。これからの教員の仕事に希望が持てる内容だった。

  • 最上位目的、多様性、自律。

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著者プロフィール

初代大阪市立大空小学校長

「2021年 『学校の未来はここから始まる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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