- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866674216
作品紹介・あらすじ
「地政学」とは、〝〈地理的な条件〉が一国の政治や軍事、経済に与える影響を考えること″である。
これをひと言で定義するならば、「世界で起こってきた戦争の歴史を知る」になる。
地理的な条件とは、領土やその周辺地域のこと。
領土といえば国同士が争い奪い合ってきたもの、つまり戦争がつきものだ。
だから、地政学とは戦争の歴史を学ぶことといえる。
その国は地球上のどんな位置にあり、どんな地理的危機にさらされ、あるいは地理的好機に恵まれながら発展してきたか。
地理的条件によって、一国の危機意識も戦略思考も何から何まで変わる。
その国の性格、俗に「国民性」「お国柄」などと呼ばれるものの根幹にも、地理的条件が大きく関わっているといっても過言ではない。
これら危機意識や戦略思考が目に見える形で現れるのが、戦争だ。
置かれた地理的条件によって、それぞれの国の生き残りや発展をかけた野心が生まれ、そこから、さまざまな戦争が起こってきた。すべての戦争には、地理的条件による各国なりの「切実な事情」が絡んでいる。
そうした戦争の歴史を知ることが地政学であり、この視点をもって世界を見つめてみることが、世界の深層をとらえる頭につながるのである。
感想・レビュー・書評
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近世以降の、主要各国の紛争や戦争の歴史を説明した本であり一般的な地政学とはやや異なる。社会主義や独裁国家は戦争をする事が多く、民主主義国家同士の戦争は稀である。と言う部分はピンカーも言っているが、感覚的に合っていると思う。戦力の均衡が戦争抑止効果を持つとなると世界各国の軍事費の増大は避けられないのではなかろうか。
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戦争を分析すると国の思惑が見える。視野を広げて日本を見なければいけない。国の性質、地理的関係性を理解しなければ、議論を始めることができない。論点は逸れるが、日本人の国に対する帰属意識は低下しているように感じることがある。これからの日本がどうすればいいのか国政の議論を深めるためにも国の大切さをもう一度見つめ直すところから始めようと思った。
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中国、ロシア、ヨーロッパ、アメリカの4つの地域に焦点を当て、地理的な要因に触れつつ、戦争の近現代史について流れを解説した本。
世界史を通史で学んだことない私には学びが多かった。特に、民主主義国家どうしでは戦争をする可能性が低いという「民主的平和論」は初めて知ったので印象に残った。また、近隣国との防衛費の差が大きいほど戦争が起こりやすくなるというのも、国際政治学では当たり前の話とのこと。中国やロシア、北朝鮮など、隣国には民主度の低い国が多く存在するため、日本は戦争抑止に関心を持って注意する必要があるという。 -
地政学というより(戦争に関する)歴史書という感じでした。
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基礎的だが、わかりやすく面白かった。
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学校の授業で取り上げたら良いのにと思います。
どうしても日本国内にいると、視野が狭くなってしまう。マスのゴミがしょーもない報道しかしないし、、、(だからゴミ)
それぞれ国々の立場があって当然なのに、どうしても善or悪で物事を考えてしまいがちです。
『一般教養』としての地政学、とても勉強になりました -
地政学と名の付く本を初めて読んだ。地理的要因を考慮した政治・歴史学。一文ごとにちゃんと文脈的つながりや理由があり、ストーリーとして納得感が高く分かりやすかった。面白い、が、基本的に戦争の歴史なので、世界の緊張状態が伝わってきて、気が滅入る部分もあった。。
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地政学を「戦争の歴史」と定義し、具体的な事例を挙げながら各地域のこれまでとこれからを論じています。
やや筆者の立場への偏りはありますが、官僚として外交の最前線を見てきた方の言葉には説得力を感じました。 -
一章迄で終了
教科書のように良く書いてあります
別の機会に2章から読みます