親友王子と腰巾着~推しの王子に求婚されて困ってます~ (1) (POLARIS COMICS)

  • フレックスコミックス(株)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866751351

作品紹介・あらすじ

男なのに…親友の王子から求婚されて困ってます!? 幼馴染のハイスペ王子・ヴィンセントとその腰巾着の俺・レノア。逆恨みから呪いをかけられそうになった王子を助けたら、なんと女になってしまった! その上、王子からは責任をとって結婚すると宣言されてしまい…。こじらせ王子と身代わり従者の溺愛ラブストーリー!

感想・レビュー・書評

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  • 男なのに... 親友の王子から求婚されて困ってます!? 幼 馴染のハイスペ王子・ヴィンセントとその腰巾着の 俺・レノア。 逆恨みから呪いをかけられそうになった 王子を助けたら、 なんと女になってしまった! その 上、王子からは責任をとって結婚すると宣言されてし まい……。こじらせ王子と身代わり従者の溺愛ラブスト ーリー!

  • 【おもしろい】
    本紹介PVを見てすぐに購入を決めました。
    内容はもちろん、声優さんのキャスティングが素晴らしく飽きるまで何日も立て続けに見ました。
    いつもはあんまりい手にしないジャンルですが、こちらは買って大正解でした。
    2巻が出たということなので2巻PVも心待ちにしています◎

  • 空気を読む介添人は、甘い空気の中を揺蕩う花嫁へと変わる。

    「小説家になろう」掲載の中編が元になっていますが、媒体はノベライズではなくいきなりコミカライズとしての商業化という、最近増えてきた変則的な企画となっています。
    とは言え、原作者「真籠縁」先生と作画者「流星ハニー」先生は掲載当時からタッグを組まれていたようなので互いの気心は知り切っているのか、完成度は非常に高いです。作画レベルも同ジャンルでは最高峰でしょう。

    あらすじとしてはタイトルにある通り、推しに値する完璧王子「ヴィンセント」。
    ならびに、単純な能力では及ばず腰巾着と自嘲しつつその実は優秀な防波堤かつ緩衝役の侍従「レノア」の関係性が主になっています。

    舞台としては王侯貴族を中心に適度に近代化された雰囲気はまとうけど、魔法が主題ではない程度に示唆されるオーソドックスな欧州風ファンタジー世界。

    あくまで世界観は優美なシルエットの貴婦人のドレスと、それをエスコートする肩章(エポーレット)に象徴される軍服などの洗練されたファッションを味わうためのお膳立てと割り切っている。
    なので話の焦点は主人公ふたりの愛のゆくえに絞られている、という体でしょうか。

    原作の分量からして、一巻時点でイベントの過半以上は消化しているため、世界観の掘り下げによる長期連載を狙うわけではないようです。
    スタートダッシュの勢いを保ったまま短めに描き切るという方針を取っているのはそれはそれで信頼が持てます。もちろん、私の邪推を裏切って長期連載に発展しても嬉しいのですが。

    で、元は同性間の気兼ねのない間柄の主人公ふたり、片割れのレノアの方がある日身代わりで呪いを受けて女性になってしまったからさぁ大変、というのが大まかなあらすじですね。
    なら、気心知れ渡ったその関係性をストレートに男女の間柄に持ち込めば隙のないカップルが出来上がるじゃない? という発想はわりと自然なものかもしれません。

    つまり本作は俗にいう「TSF(後天的性転換を主題にした創作作品)」ジャンルに属します。
    流星ハニー先生は以前に男女両方の性転換を取り扱ったラブコメディの力作『にぶんのいちボーイフレンド』で真価を発揮された方なので力の入りようは証明していようもの。

    今回は対象は一人、男性から女性への一方通行と比較的シンプル、ただし戻る手段はこの巻の引きで提示され、戻るか戻るまいかの葛藤を引き出します。時に「性転換」は昨今は少年漫画の文脈で注目されがちな手法ですが、むしろ私は少女向け作品では結構歴史の長い題材として注目していたりします。

    それに、完璧な殿方に気後れしがちな自信のない令嬢という、ありふれていますが素晴らしい恋愛の障害を補強する動機づけとして大いに機能するので「TS(性転換)」は実に相性がいいと思案する次第だったりします。
    元が男性という心理的障壁は、時代が時代ならやはり重いですからね。

    一方で、ジャンルとしては人を選ぶイメージがやはり根強いのか、最初からそれそのものを全面に押し出した企画としては通りにくいのが悩みどころだったりもします。まぁ、弱音は今は置いておきましょう。

    男女の境は肉体と精神のどちらに宿るのかという哲学的命題を引き出して「精神的BL」、「BL(ボーイズラブ‐男性同性愛)」を隣接ジャンルとして理解を深めるアプローチもあるようですが……。

    どの道、私には専門外。門外漢が語ってもロクなことにならないのでそれは置いといて。
    一応、原作と比較して通読してみた私なりの感想を述べていきます。

    大筋は先ほど述べた通り。
    前後のエピソードの入れ替え、描写が漫画向けに再構築されている程度と変わりありません。
    レノアに関しては内心の語りに代えて絵情報主体で再構成されており、赤面による恥じらいを中心に、むしろ表情の方が雄弁に語ってくれる趣さえあるようです。

    ちなみにいわゆるサービスシーンも用意されていますが、肌の露出は結構抑えられていたりします。
    あまり見せすぎないのですが、だからこそ品を保てたとも言えますし、なにより表情で補っていたので地味に満足度が高かったように思えました。

    それと、レノアに関しましては第一話から通底して圧倒的な胸部のボリュームが視線を持って行く一方、話数を重ねていくと男性の面影より、やわらかでほっそりとした女性としての印象を絵を通して悟らせる、という印象も、私見ながら抱きました。このジャンルの作品としてあまりにも強い。

    その辺には素早く令嬢の服飾に切り替えてくるレノアの判断の早さもあるのでしょうか。
    レノアは性別が変わっても侍ることが自身の役割と割り切っており、真面目なプロ意識が働いていると考えれば葛藤の薄さもうなづける。テンポ面でも面白い試みかも?

    で、そんなレノアのリアクションを受け止めるのがヒロインにとってのヒーロー役のヴィンセント。
    相手役のヴィンセント王子はオープンにグイグイ攻めてくるタイプなのですが、それなりに原作と印象が異なるかもしれません。

    比較すると、完璧超人であるところは共通しつつも思春期のガツガツした未熟さが比較的目立った原作と比べ、コミカライズでは勢いで行動する天然っぷりと一途だけどタラシなところが際立つほか、洗練された覇気の方が目立つ印象です。

    流星ハニー先生も企図して作画されたようなのですが、ヴィンセントはラブコメの住人のくせしてとにかく自分のペースと顔の良さを崩しません。
    それでいてヴィンセント自身もレノアに甘えている部分があると自覚している、自分の意向に振り回されている彼女を見て自省する余裕があるなど、デリカシーも備えるのがズルい。

    弱みでさえ強さに転嫁するのだから、正しく万人が振り向く完璧な王子ですね。
    恋にドギマギするリアクションをヒロインに一任しつつ、ヒーロー側は揺るがない。

    しかし、ヒーローもまた完璧であるがゆえの隙がある。
    よって、ヒーローとヒロインは一緒にいてこその、完璧でお似合いのタッグという納得を読者に与えてくれます。このふたりがくっつくのが既定路線という流れに負けすぎないことでしょう。葛藤と煩悶の過程を経てからの王道のカップリングとして着地を見せてくれるであろう、そんな安心感があるので二巻にも注目ですね。

    それでは最後にまとめとばかりに言っておきます。
    この作品ですが、場の雰囲気に情報を盛り込む技術が非常に上手いように感じました。
    ひとまずは性別の変化によって、周囲の反応が切り替わる様子をわりと劇的に察することができます。なので比較的説明台詞を省いても、話が回るところに目を見張ったりもしました。

    加えてレノアが表舞台に立たない調整役の主人公ということもあって、ガラっと切り替わった雰囲気を読み取ってくれるなど、ここでも「TSF」ジャンルとの親和性を感じます。
    性転換後は秀麗な女性の容姿の助けも借りて、険悪な空気が発生しても急いで和ませにかかります。険悪さを主人公が素早く排除してくれるのもライトなラブコメとして本作を語る上で外せないポイントかと。

    大作路線ではありませんが、間違いなく何度も読み返せる佳品です。
    言外に語ってくれる情報が多いのでなんとなく流し読みしていても相当面白いとは思いますが、何気ない挙動を見張り続けても相当に目を惹きつけてくれると思うので気軽に読み返してみて、きっと損はないはずですよ?

  • 王子の付き人が呪いで女の子になってなんだかんだ婚約者になりどんどん女の子になっていくちょっとえっちなお話。
    いや、マジでまさかのそこそこえっちでごちそうさまですってなる。
    TSに抵抗がないならぜひ。

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