アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり (8) (ゼノンコミックス)

著者 :
  • コアミックス
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784867203590

作品紹介・あらすじ

学校薬剤師の手伝いで小学校に訪問した、葵みどり。その際、偶然にも鼻血が止まらない男子児童と出くわす。彼の父親に受診を薦め、検査入院が始まるものの、児童の病状は改善が見られないまま…。疑問を持ったみどりの眼は、彼の父親へと向けられる――。

感想・レビュー・書評

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  • 病院薬剤師みどりの奮闘記。

    小学校で環境測定とかしてるんだ〜!
    自分が子供の頃はなかったような。
    でも、それで安全が守られるのだから
    大切な作業ですね。

    そこで遭遇した隠れた虐待の話は辛かった。
    された子供は少しも疑っていない
    静かで一見優しい虐待。

    後半はガラッと変わって学会発表の話。
    ああ、確かに相原さんの血が騒いだように
    なんらかのイベントっぽい(笑)

  • 薬剤師たちの物語も8巻目へ。今回は学校薬剤師のお仕事だったり、そこからの繋がりで知り合った男児の検査から発覚する恐るべき病についても描かれる。そして、学会発表に続き、その後は外国人患者との文化差についての新章が始まっていく。

    学校薬剤師のことはこの漫画で初めて知った!飲料水の水質検査や理科室の薬品管理はパッと思いつくけど、プールの設備調査や保健室などのダニ検査、教室内の照度や空気検査まで担当とは業務範囲が広い!これを普段の業務の合間に一人でこなすとなると大変だよね。今まで何気なく過ごしてきた学校生活を薬剤師さんが支えてくれていたことに気づけてよかった。

    その学校で知り合った鼻血をよく出してしまう男児・燈真。体にある痣から大きな病気も懸念して、父とともに検査入院することに。仕事が忙しい母に代わり、主夫として献身的に尽くす父。その父のことを信用して背中を預けている燈真。見た感じでは親子愛にあふれた関係。しかし、その疑うことをまだ知らない子の信用こそ、ある病に食い荒らされてしまうことになる。

    前回のワクチン忌避と同じく、昨今のトレンドの病気も積極的に取り入れてくれて勉強になる。患児は疑うことを知らない。だからこそ、大人である医療関係者が代わりに疑うことが大事なんだよね。疑うことは悪いことじゃない。その先に信頼はあるのだから。こういう案件は対応が本当に難しい問題だと感じる。この病もまた原因となる背景があるわけで、やったことは悪質ではあるけれど、そこを責めても解決に向かうわけではないというのが複雑。

    学会発表回は変装した殺せんせーみたいな人が来てびっくりした(笑) 予防接種についての別の角度からの意見もなるほどと。あと、ナカノドラッグの槇本もいいキャラで好き。薬剤師が働く環境を整える役目がしたいという視点も大切だよね。

    そして、インドネシア人の患児が登場する新章へ。信教の違いによる配慮、言語の壁、寄り添うことがより一層難しい。地元の基幹病院でも、ブラジル人患者さんが多い場所ではポルトガル語表記の案内板をよく目にするようになった。受け入れ側が大変なのはもちろん、外国人患者も不安を抱えて来院するわけで、その溝は埋めたいところ。次巻ではそこがさらに深掘りされてきそうで楽しみ。

  • ミステリ調の話、展開としては面白かったが内容的には笑えないな。
    ムスリムの話も。

  • 2階マンガコーナー : QV021/ARA/8 : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410168951

  • 学校薬剤師、児童虐待、学会発表、外国人対応とたくさんの話題があり、薬剤師の仕事の仕事の守備範囲の広さに驚きました(* ̄▽ ̄)ノ~~

  • 明治薬科大学図書館 ベストリーダー2022 42位
    https://kensaku.my-pharm.ac.jp/opac/volume/267175

  • 「どうせならあと濁しまくってやめる」
    という小野塚さんの台詞、めちゃくちゃ気持ち分かる。
    槇本さんが「小野塚さんみたいな人が損しないように」と動いてくれていることもとても良かった。
    もう少し早く出会えていたら何か変わっていたかもしれない。

    学校薬剤師の話、知らないことが多くて興味深かった。
    そこから代理ミュンヒハウゼン症候群の話に発展するとは。
    指摘する側も気を遣うし、色々な意味で怖い。
    今回は葵さんやみんなの努力で見つけて加害者から離すことができたが
    特にこうした親から子へ家庭という閉ざされた環境で行われる虐待は、この症候群に限らず
    周りから見つけることは難しいだろう。

    学会で張り切る相原さんに笑ってしまった。
    南条氏、顔見知りに会って挨拶するまでは良いが
    連れの槇本さんとは面識ないのに「学会デートかよ」と冷やかしてくるセクハラぶり、地味にいらっとした。
    さらっと「名刺持ってないんで」と断る槇本さんスマート。
    ポスター発表初めは人が集まらないけれど、ひとり立ち止まっていると立ち止まるきっかけになる。
    それがまさか陣さんだとは思わなかったけれど
    葵さんの前向きな感想も聞けて読んでいる自分まで前向きな気分をお裾分けしてもらったかのようだ。

    言葉が違うというのは文化が違うということだから
    色々難しい。
    医療だと専門用語も加わってくるから翻訳ひとつとっても大変だ。
    現場でどこまで対応するのかできるのか。

  • お父さん………。入院したらいずれ気付かれるだろうに。相手は百戦錬磨の医療従事者たちなんだから。それでもやってしまうからこそ病気なんだよね。うーん、やるせない。

  • 小児科の暗い部分とか、学会の風景とか、かなりコアな内容の本巻。主人公のキャラが、良い感じにバランスを取っている。

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著者プロフィール

荒井ママレ: 著作に『おもいでだま』全4巻、『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』全1巻(どちらも小学館刊)

「2023年 『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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