台湾出撃沖縄特攻: 陸軍八塊飛行場をめぐる物語

著者 :
  • えにし書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784867221136

作品紹介・あらすじ

台湾から沖縄に出撃した特攻隊の知られざる史実!
信州松本から出撃した特攻隊をめぐる物語、第5弾。
満州新京で発足し、松本の浅間温泉に滞在、疎開学童たちと交流した特攻隊は台湾に渡り、少年の憧れの人になった。
長じてパイロットとなり、台湾航空界の重鎮となった邱 垂宇さんの新証言をもとに、台湾出撃特攻、とりわけ八塊飛行場をめぐる多くの秘話を掘り起こす。

〈目次〉
プロローグ 特攻時間ということ
第1章 邱 垂宇さんとの出会い
第2章 台湾資料の解読
第3章 「桃園八徳機場的回憶」邱 垂宇
第4章 邱 垂宇さんと日本
第5章 沖縄戦先陣を掌った特攻隊「誠隊」
第6章 八塊から出撃した特攻隊
第7章 第八飛行師団総特攻の挫折
最終章 特攻因縁は松本に還っていく
エピローグ  ネット時代の戦争物語
参考・満州新京発足特攻二隊の軌跡(武剋隊と武揚隊)・天号作戦関連図

感想・レビュー・書評

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  •  信州松本で艤装された特攻機に搭乗した特攻隊員たちの中には、松本から台湾に向かい、台湾から出撃した人々がいた。松本に疎開したかつての子供たちの記憶を追いかけていく中で、著者に台湾での隊員たちの面影を伝える証言が届く――。
     いささか情緒的な記述が続くのが気になるが、沖縄戦末期に台湾から多くの特攻機が出撃していたこと、その根拠地となった飛行場が台湾北部・北東部に集中していたことを知ることができたのは収穫だった。また、米軍による台湾空襲の激しさ、被害の大きさも改めて教えられた。

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著者プロフィール

1945年満州(現中国東北部)撫順生まれ。文化探査者、物語作家。96年『トロ引き犬のクロとシロ』で「サーブ文学賞」大賞受賞。97年『走れ、走れ、ツトムのブルートレイン』で「いろは文学賞」大賞・文部大臣奨励賞受賞。11年『鉛筆部隊の子どもたち~書いて、歌って、戦った~』で「子どものための感動ノンフィクション大賞」優良賞受賞。著作に、『トロッコ少年ペドロ』(97年)、『出発進行! ぼくらのレィルウェイ』(98年)、『広島にチンチン電車の鐘が鳴る』(99年)(いずれも汐文社)、『日本鉄道詩紀行』(集英社新書)、『峠の鉄道物語』(JTB)などがある。
「鉛筆部隊と特攻隊」(彩流社)、「特攻隊と《松本》褶曲山脈」(彩流社)、「忘れられた特攻隊」(彩流社)、「と号第三十一飛行隊(武揚隊)の軌跡」(えにし書房)、「〈改訂新版〉鉛筆部隊と特攻隊 ― 近代戦争史哀話」(えにし書房)。これに加えて『ミドリ楽団物語 ― 戦火を潜り抜けた児童音楽隊』(えにし書房)がある。

『北沢川文化遺産保存の会』の主幹として、世田谷、下北沢一帯の文化を掘り起こしている。地図『下北沢文士町文化地図』(改訂8版)を作成したり、ネット上の『WEB 東京荏原都市物語資料館』に記録したりしている。この物語はこの活動から発掘されたものである。

「2022年 『台湾出撃沖縄特攻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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