- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784871406635
感想・レビュー・書評
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敷地に赴き、スケールと周辺状況とを確認した時点で、ほぼイメージは固まっていた。
身体に残っていた感覚だった。
意思伝達の是非が、建築の出来を左右するのであれば、どのようなシステムを設定するか、意識的に戦略として考えなければならない。図面の密度、表現から、言語の使い方、連絡の方法、全てに建築家の意思を徹底させた。
何を知らないかも把握できない、これは不安な状況ですよ。それをどれだけ自分なりに補っていけるか、常に考えていたんです。建築を学ぶのに、旅を繰り返してきましたから、移動時間には、旅の目的に沿う本を読むなどして、感性と知性と、両側から建築を理解しようと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
建築家 安藤忠雄さんの本。
「住吉の長屋」から直島の「地中美術館」、そして「表参道ヒルズ」など安藤さんが設計された建築が、どのような考えで作られたのか分かります。
掲載されているインタビュー、アイデアスケッチ。
ここから安藤さんの現代建築に対する思い、社会問題、そして安藤さんの情熱が伝わってくるでしょう。 -
安藤忠雄一気読み三冊目。
90年代までの経歴を二川と対話形式で丁寧にたどる。どの本を読んでも原点は同じで、一貫した主張をしていることに驚いた。スタンスとして確立しているからなのだろうか。
「対話する相手がおらず、常に自分で考えていたので、正しいかどうか不安だった」ということにも驚く。一度だけ聴いたことのある講演では、堂々と話しておられていたため、微塵も感じていないと思っていた。成果については不安に思っても、考え抜いていたことには責任を負うという意思があった。
1976年にまとめられたの最初の論文が掲載されている。初めての富田邸含め三作の住宅を引き合いに、現代における住宅のあり方を論ずる。ここでは人体を記号や部品の様に扱う資本主義から解放し、時には生々しい生命活動を行う場として、住宅を位置づける。そのためには資本主義の生み出した情報過多な都市に対し、拒絶したシェルターでなければならず、例外として唯一天に向かって救いを求めるものである。これらは、開口の少ないファサードと天井吹き抜けとして、形にされている。都市に対して拡大・均質化に悲観的であり、この拡大・均質化に対する抵抗としての住宅のあり方から一連の作品には『ゲリラ』が名付けられている。
この都市に対する悲観が、特に印象に残っている。まず一つは、都市のスケールへの展開を考えていないこと。そして悲観であること。後者は全共闘に強く衝撃を受けたと何度も述べていることからもわかるように、既存システムの批判・懐疑が設計活動の根底にあるのだろう。 -
サイン本をゲット
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安藤忠雄の建築に対する考え方が凝縮された1冊!!
超おすすめです☆ -
独学で建築を学び、世界的に有名になった、その事実で非常に興味を持った”安藤忠雄”について知ろうと、買った本です。インタビューを通して語られるその考えには、クリエイティブに関わる仕事についてのヒントがゴロゴロしています。”表現”することをどう考えていくか、建築に収まり切らないその内容は非常に勉強になりました。
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2冊あるから1冊いらんわ
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とどのつまり建築とは哲学であり思想であり宗教みたいなものかもしれない
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安藤 忠雄, 二川 幸夫 / エーディーエー・エディタ・トーキョー (2005/02)