- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872572834
作品紹介・あらすじ
50年以上にわたる金日成・正日親子による独裁政権によって、北朝鮮は世界でも類例のない特異な国家になってしまった。そのような中でも人民は生きんがために、したたかに生きている。本書には北朝鮮の普通の人々の喜怒哀楽が描かれている。
感想・レビュー・書評
-
北の市民生活を知りたくて読書。
これも北朝鮮の現実の姿のひとつだと思う。ただし、聞いた話、噂話も多いのため多少の尾ひれがついて伝わっている印象も受ける。
平壌と地方、階級(成分)格差は想像も絶するものがあるのだ思う。
90年代前半に朝鮮族の平壌在住の親族が中国へ尋ねてきてビールを飲んだら、こんなうまいものを飲んだことがないと泣いた姿を見て驚いたという元同僚の話を思い出す。その親戚は、平壌の大学に勤めていたそうなので、成分はよく、庶民の中ではいい生活をしていたのだろう。本書を読むと本当に一般庶民はビールなんて目にしたことないんだろうなと思わせてくれる。
著者は脱北前には鉄道関係に勤めていたらしく、鉄道関係の話が詳しく紹介されている。ハングル文字を作ったのは、李氏朝鮮の世宗王だということは、日本人も知っているが、北朝鮮ではそれすら正しく教えられていない。教育は恐ろしいいものだ。
今、著者の両親や恋人はどうなっているのだろうか。
それにしても、今の中国が相当自由な国に思えてくるから不思議な感覚だ。
本書は知人からいただいています。有り難うございます。
読書時間:約1時間35分詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あー、世界一貧しい国よ…
11/12/08-112