月の石

  • WAVE出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872900439

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  • 月の光が失われようとするとき、モンゴル山中の平原にある半月宮の巫女エリアムはその予兆を察知し、ノルウェーに住む少年ニコライを助けを求める。
    神話時代から歴史の続く7つの宝石「月の石」に蓄えられた月の力を月に返せば、月は自らの光を取り戻すという。
    今は「ロシア皇帝の宝石」と呼ばれるその7つの宝石は、姿を消して久しかった。しかし、様々な組織の人間がニコライや、ニコライの父マキシム、母リディア、曾祖母フロリンダが、その宝石のありかを知っているとして、脅しをかけたり、揺さぶりをかけてくる。
    様々な事件や不思議な出来事が重なり、物語は拡散していくが、最後は急速に風呂敷が畳まれ、一点に収束していく過程が心地よい。
    ニコライの家族については不協和音が鳴り響き、広い屋敷に一人で残される彼の寂しさに、心をぎゅっと掴まれる。愛情を注がない両親に非があるかと思えば、二人もまた様々な事情で家族の愛を知らずに大人になってしまったのだった。
    ニコライがフロリンダによって愛で満たされる未来を願う。

  • フロリンダ・オルセンはロシア革命時に逃れてオスロに住んでいるが、娘のイドゥンはすべてを捨ててロシアへ行ってしまった
    また、ひ孫のニコライは両親の不仲を憂いている
    彼らは「月の石」または「ロシア皇帝の宝石」の所在を尋ねられ、脅されるが困惑するばかり
    月の石がなければこの世界はおわってしまうのだが、金目の物をほしがる人間はただ宝石欲しさに奔走する
    終わってみればイドゥンの子マキシムが幼い頃に隠したことを忘れていて、半月宮の女官達に渡すことができ、家族の再会や和解で物語は終わる

  • 最後に、まさか全部が全部集まるとは全然思わなかった。すごいと思う。

  • 生命の源である月の光が失われようとしていたころ、少年ニコライは月の神殿につかえるエリアムの叫びを聞いた。そして、それはすべてのはじまりだった…。「オトナ」になりきれないあなたに贈る冒険ファンタジー。

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