増補版 犯罪に強いまちづくりの理論と実践 -正しい地域安全マップづくりと振り込め詐欺・空き巣防止― (COPA BOOKS 自治体議会政策学会叢書)
- イマジン出版 (2015年4月24日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (108ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872996951
作品紹介・あらすじ
子どもとお年寄りを地域のお城で守る正しい地域安全マップとホットスポットパトロール。"振り込め詐欺にだまされない""泥棒に入られない"を増補して犯罪防止の強化に役立つ一冊。
感想・レビュー・書評
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近所に荒れた公園が多いことになんとなく危機感を覚えており、なんとなくの危機を看過するとどういうことが起こり得るかを予見したくて本書を読んでみた。
抵抗性、領域性、区画性という犯罪に強い3要素が紹介されている。区画性が低い(どこからでも入れる、逃げれる)公園というのは防犯の面では良くないらしい。しかし、もし公園の全ての入口に門や柵があったとして、確かに強固に守られている気はするが、開放感や公共性といった人々が公園に求める憩いの要素は失われてしまいそうで、バランスの良い共存は難しいように思えた。
また、有名な割れ窓理論についても改めてわかりやすく解説されているのが良かった。字義通りの割れた窓だけでなく、落書き、ごみ、放置自転車、伸び放題の雑草、これらは全て「ディスオーダー秩序違反」であるとされている。秩序が乱れているということは、そこは縄張り意識も当事者意識も低い地域であり、犯罪が成功し易いのではないかと犯罪者に思わせてしまうらしい。恐ろしいことである。美しく安全な公園をもっと増やしたい。
そのほか、防犯ブザーを持たせて終わりの対策に対する問題提起や、孫子の兵法を引用しての防犯の心得など、読みやすい文体で記述されており面白く学べた。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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