アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)
- オライリー・ジャパン (2006年9月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873112992
感想・レビュー・書評
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村上さんの訳本なので、読んでみた。ソフトウエア開発のマネジメントのみでなく、一般的なプロジェクトマネジメントにも参考になるプラクティスてんこ盛り。消化吸収が難しいが、すごくためになる本であると思う。ソフト屋の書いた本で、7つの習慣を参考文献におしているものはたくさんあり、この本もその例に外れないが、カミュの「シューシュポスの神話」までを参考文献に押しているものは初めて。こんなソフト屋が書いた本なので、参考文献は良書の宝庫。読書のための本としても一級品。
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MSの人の実体験。体系的感はあんまりないし、この本ならではなのも少ないかな
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とにかくサラッとエッセンスだけを、と思い各章のサマリーを中心に読む。プロジェクトの構築、スケジュール管理等については、IT中心なので評価できず、その他のリーダーシップ論的なところは参考になる部分がありました。
残念なのは、文意が理解しにくい、具体例を含め、余分な冗談などがあり、ポイントが見つけにくい点。
訳もこなれていなく、読んでるうちに気持ちが離れていきます。読み込もう!と思わないと、理解できない部分がマイナス。 -
ソフトウェアのプロジェクトマネジメントに関わる全ての人が読むべき本。ノウハウから、管理タスクとして何故それをする必要があるのかまで書かれており、非常に盛り沢山である。
副題の「マイクロソフトで培われた実践手法」の通り、メンバーへの質問という形でノウハウが得られる。 -
書籍名がカッコよくて内容はイマイチかなと期待していなかったが、整理されていて、ポイントが分かりやすくすぐに実践できることが多く、よい意味で期待を裏切っってくれた一冊。
細かい部分はプロジェクトの状況やステークホルダーのよって変わるのは当たり前と思うが、目指すべきプロジェクト管理をブレることなく突き進める必要性を再認識することができた。
また時間が経ってから再読したい。 -
かなり前出版直後に読んだときは、システム開発に特化して、それ以外の一般的なプロジェクトに汎化できるヒントはないという印象だったのだが、今読み直してみると、そうでもなく大いに参考になることが多いと感じる。
環境が変わったのか、それとも私が多少成長したのかは分からないが。 -
最後の章「社内の力関係と政治」が面白かった
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[ 内容 ]
本書では「ものごとを成し遂げるためには何を行う(あるいは行わない)べきか」という実用的な視点からプロジェクトを捉えて、ものごとを成し遂げるための考え方やヒントを、スケジュール、ビジョン、要求定義、仕様書、意思決定、コミュニケーション、トラブル対策、リーダーシップ、政治力学といったさまざまな角度から考察しています。
マイクロソフトで多くの巨大プロジェクトを成功へと導いてきた著者の豊富な経験とノウハウが凝縮された一冊として、マネージャやチームリーダーだけでなく、プログラマ、テスターなど、プロジェクトに関与するすべての人にお勧めです。
[ 目次 ]
プロジェクトマネジメントの簡単な歴史(なぜ気にかける必要があるのか)
1部 計画(スケジュールの真実;やるべきことを洗い出す;優れたビジョンを記述する;アイデアの源;アイデアを得た後にすること)
2部 スキル(優れた仕様書の記述;優れた意思決定の行い方;コミュニケーションと人間関係;メンバーの邪魔をしない方法:プロセス、電子メール、打ち合わせ;問題発生時に行うこと)
3部 マネジメント(リーダーシップが信頼に基づく理由;ものごとを成し遂げる方法;中盤の戦略;終盤の戦略;社内の力関係と政治)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ] -
一見して、特に新規性がなく当たり前で抽象的な訓示が羅列されているだけに見える。間違ったことは一切言っていないが、一切合切が既知。
その既知な推奨事項の実行は、プロジェクト毎に多種多様な趣を持つ、鵺のような諸種の制約条件によって阻まれる。よって如何にこれらの制約条件を正確に見極め、排除するかがキモなのであるが、本書はそういった部分を取り扱っていない。
当然である。まさに上で述べたように、そのキモの部分はプロジェクト毎に大きく異なり、一般例などないのであるから、本にまとめようがなく、実践で感覚的に学ぶほかない。
しかしながら、本書にまとめられた「既知の当たり前な訓示の羅列」を眺めることで、明らかになることもまたある。PMは、情報を必要な人間から吸い上げ、必要な人間に行き渡らせることで、実行部隊がオートポイエーシスとして機能することを担保するために存在し、またこれが(責任を取る主体、という部分を除けば)唯一の存在意義である、という点である。
実際に手を動かす人間の集団(実行部隊)がオートポイエーシスとして完全であるならば、手を動かさないPMなど無用の長物であり、いらない。PMの存在意義は、実行部隊の、オートポイエーシスとしての機能不全を手当することであり、これらの機能不全は、情報の不足(例えばゴールの定義が曖昧)や偏在(例えば要件がうまく伝わっていない)によって発生する。PMとはすなわち、必要な情報を見極め、必要なところに伝達する、情報伝達機械である。
個々の記述を見るとあまり有益性が見えないが、総体として見たときに気づきがある良書。☆4つ。 -
いろいろシンプルな指摘がわかりやすかった!