我らの時代のための哲学史: トーマス・クーン/冷戦保守思想としてのパラダイム論

  • 海鳴社
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  • Amazon.co.jp ・本 (684ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875252634

作品紹介・あらすじ

■ギリシャ以来の西洋哲学の総決算。学問することの意味を問いかけ、現代の知的生産の在りようを批判した問題作。■クーンが戦後の代表的な保守思想家だったという本書の議論は、天地をひっくり返すような主張であろう。クーンの議論を科学革命に着目するかパラダイムに着目するかで、正反対の解釈を与え得るのである。■大きな影響を受けたのは、人文・社会科学の分野だった。パラダイム論はそこでは、旧来の伝統的な考え方を転覆するために大歓迎された。そして事実、多くの理論的な貢献が産み出された。■人文・社会科学は、既存の価値を批判的に吟味することを本領とするはずだ。にもかかわらず、自然科学を真似て、研究者が共有するパラダイムにこだわることは、本末転倒ではないか。パラダイムは、批判を受け付けない理論の枠組みとして構想されたのだ。生来イデオロギー的性格を持つべき分野の場合、批判を受けることがないパラダイムを前提とすることは、自殺行為になりかねない。

著者プロフィール

1959年、ニューヨーク生まれ。1979年、米国コロンビア大学卒業。ケンブリッジ大学で修士号を取得した後、ピッツバーグ大学博士(科学史科学哲学、1985年)。ヴァージニア工科大学、ダーラム大学等を経て、1999年より英国ウォーリック大学教授

「2009年 『我らの時代のための哲学史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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