イギリスの窓文化

著者 :
  • 開文社出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875718598

作品紹介・あらすじ

本書は、窓の種類と窓の周辺についての用語を網羅し、200枚を越える写真を添えると同時に、詳細な解説を加え、さらには、文学作品や映画を援軍に引っ張り出して、「イギリス建築の窓」に対する認識と理解を深めることを期したものです。

感想・レビュー・書評

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  •  海外の紀行番組で石造りの教会に立派な出窓があるのを見て、「あれは何というのだろう」と思って手に取りました。疑問はすぐに解決、オリエル窓 (Oriel window)というものでした。

     さらに読んでゆくと、”よく見るアレ”に過ぎなかった窓がどんどん出てきて面白い。半円型に仕切りのついたディオクレティアヌス窓は、ローマの皇帝の大浴場として用いられたことに由来する、など。

     かつて17世紀末から19世紀中ごろのイングランドでは、ガラス入りの窓が贅沢品にあたるということで重税の対象となったそうです。そこで税金への対策として、税吏が調査に来る日に窓を潰してしまった「盲目窓」がこんにちのイギリスにも残されているのだとか。税と窓がつながるというのも面白いですね。

  • 日本人にはあまりなじみのない窓文化に関して詳しく解説してくれる本。
    イギリスの本とかの引用も詳しく書いてある。
    本を読む時に背景がわかりやすくなると思う。
    写真は白黒だがきちんと載っているので見易い。

    文章がすごくきれいで、古き良き日本がだなってそっちでも感動した。

  • 著者が大学の教授らしいのでこれは教科書なのかな?
    状態のいいものを運良く古本で見つけました。
    イギリスという国を海外からどう切り取って見つめるのか、そういう本は多々あるけれど窓に特化しているのは珍しいと思って購入。

    一番好きな窓の記述は「暖炉窓」
    ネットで検索してもそう簡単に見られないでしょう。
    日本はもちろん本国イギリスでも滅多に見ることの出来ない窓で僕自身もこの本で初めて見ました。
    作者が建築の記述に偏屈にならず文学や絵画の世界から窓のある風景を情緒的に語っていたりと、大変な良書だと思います。

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著者プロフィール

1941年生まれ。埼玉大学教養学部イギリス文化課程卒業。成城学園高等学校教諭、東洋女子短期大学英語英文科教授を経て、2002~10年まで東洋学園大学現代経営学部教授。1975~76年まで私学連盟並びに成城学園在外研究にて、イギリス及びヨーロッパにてフィールド・ワーク。1994~95年まで東洋学園在外研究にて、ケンブリッジ大学客員研究員。

「2021年 『事典 イギリスの民家と庭文化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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