- Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
- / ISBN・EAN: 9784878936821
作品紹介・あらすじ
世界市民たちへ。21世紀世界の変革への理論・戦略・実践。
感想・レビュー・書評
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絶対に読まなくては行けない本。
資本獲得のための市場の最大化=グローバリゼーション=新自由主義or新保守主義=既得権益を保持するためのイデオロギー
という構造を壊したグローバリーゼーションの提言。
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アンチ・グローバリゼーションではなく、オルター・グローバリゼーション。
今世界で進んでいるいわゆる”グローバリゼーション”が意味するのは、世界大の自由貿易体制であり、ネオコロニアリズム、ネオリベラリズムである。
ネオリベラリズムが何をもたらしたのか、については今まで色んな本で勉強してきましたが、その本では特にIMF、WB、WTO、GATTなどの国際機関や超多国籍企業がいかにして今の世界秩序を作り上げたか。そして加速させているのか。その実情を知ることができました。(さらに詳しくはスーザン・ジョージの『WTO徹底批判!』という本を読んでみたいと思います)
企業の力は私の想像以上に大きい。
権力を握っているのが利益を得ている人たちである今のシステムを覆すには相当なパワーが必要であるが、実際にヨーロッパでのグローバル・ジャスティス運動はサミットでの会議を決裂させたりという結果も残してきているし、市民にも知れ渡っているのだそう。
やはり世界を変えるには、市民の連帯が必要なのだと思う。
この本はそういったことを考えるうえでとてもいい本だったし、ただ否定するだけでなく実現可能な改善策を提示しすでに行動にもうつしているという点で注目に値すると思う。
ただ、ヨーロッパの市民に向けて書かれているため、日本での行動の移し方は考えなければならない。
後、やはりこの本で否定されてるさまざまなことについても、鵜呑みにするのではなく疑ってみる必要もあると思いました。ブレトンウッズ体制の成立についてまた調べてみようかなと思います。 -
開発や南北問題などに興味がある人は必読。スーザン・ジョージは著名なアクティビストであると同時に(トランスナショナル研究所 副所長、国際NGO組織 ATTACK副代表を務める)、博士号も持っている。処女作『世界の半分はなぜ飢えるのか』は、現在の資本主義経済の問題点、そしてそれに取り組む世界銀行、IMFなどの国際金融システムを問題視した著作で、あまりにも有名。一歩通行で安直な二元論にとらわれる(経済的)グローバル化論争に異なった視点を与える彼女は一方でマルキシストを批判し、もう一方でネオ・リベラリズムやマネタリストを批判する。
現在のグローバリゼーションにより生まれる問題を改善することはできないのか、その問いに挑戦し、クリエイティブな議論を展開する。オルターな視点はここにある。