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- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883254606
作品紹介・あらすじ
かつて遠江・駿河・伊豆の3国から成る静岡県は、東国と西国の中間地点である。そのため国人領主に加え、北条・今川・徳川各氏、甲斐の武田氏により、城取り合戦が繰り広げられた。結果、城は改修・増強が度々行われたのである。そして天正18年から10年間は豊臣系大名により土造りの城から天守、石垣を持つ近世城郭へと変貌した。本書は鎌倉・南北朝から廃藩置県後そして、現在の整備保存までを纏めた必読書である。
感想・レビュー・書評
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遠江・駿河・伊豆の3国にまたがる静岡県の城跡は、歴代の支配者である今川氏・武田氏・北条氏・徳川氏・豊臣系大名が目まぐるしく改修を繰り返した複雑な経緯をもつ。本書では、各城跡が誰によって改修され、現在残されている遺構はいつの時代のものなのか、当時の地政学的な状況分析と近年の発掘調査に基づいて推論している。当時の城郭の改修が、単に軍事的な観点から行われるだけでなく、多分に政治的な意味を含んでいることを実証していく記述には、知的好奇心が存分に刺激され、城郭研究の面白さに改めて惹きこまれた。
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