恐れながら社長マーケティングの本当の話をします。

著者 :
  • 宣伝会議
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883354849

感想・レビュー・書評

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  • 広告、マーケティング、経営のリアルがよく理解できた。

  • 今までの書籍と違いポジショントークが多かった。
    小霜さんに締め出されそうなエージェンシーには役立つかも。

  • メーカーのブランド担当や広告、デジマ辺りに関わる人が首をぶんぶん縦に振りながら読むような本。
    めちゃくちゃリアルな現場の悩みが記され、俯瞰しての課題・やらねばも納得度も非常に高い。

    例えば
    組織としての知見と属人性のこと、
    マーケティングの定義と本来の範囲と組織構造のねじれのこと、
    なぜ曖昧模糊としたクリエイティブが産まれ続けるのか 代理店との関係も踏まえた理解

    でも読めば読むほど、わかったけど実践難しくない?ってなる。
    いや、担当レベルで実践できないからこそ、「社長レベルが」するとこを薦めている本なのだけど。
    それって身も蓋もなくない?、と。
    実践がめちゃ難しいレベルのことだからこそ、著者「わたしならできますよ」の巧妙な営業本に見える。

    と愚痴ったところで少しも価値の落ちない、物凄く勉強になる、最高の仕事の教科書。
    お勧めです

  • 毎度毎度タメになるけども、完璧に理解&実践するのはなかなかハードルが高い。

  • マーケティングのプロ
    ゼネラルモーターズのアルフレッド・スローン
    「計画的陳腐化」
    →車体のデザインに流行を作り、自分たちが作った車を自分たちで時代遅れにする
    「あなたの車は何年式?」

    このあたりから「まだ使えるのに新品に買い換える」物が増えた。マーケティングの萌芽のように感じる。

    ■マーケティング=価値創造
    「どう管理するか?」という経営学から
    「どう競争に勝つか?」に移行した。

     ドラッカー
    「企業の機能の中でマーケティングだけが唯一アウトソーシングできない中核機能」

    マーケティングの4Pそれぞれではなく、総力戦。

    提案
    マーケティング部を宣伝部に戻す。


    ■ 貯めるべきもの3つ
    「直感力、共有知見、データ」


    大事なのは、社内に貯めること。
    サスティナブルな環境を作れるか。
    直感を生み出すのは経験値。

    どこまで行っても、マーケティングと属人性は切り離すことができない。

    デジタルの知見に秀でた人間を宣伝部に1人は雇用する
    だれもわからなければ共有の基礎ができない。

    全体最適できる体質=マーケティング体質


    トップファネル 認知
    ミドルファネル 自分ごと化
    ボトムファネル 刈り取り

    ミドルから企画をしていく


    リーダーシップは意志
    マネジメントは技術


    戦略→コミュニケーション設計→クリエイティブの順で考えていく。


    ■Visionの再定義
    CI(コーポレートアイデンティティ)

    倒産企業の大きな理由は
    時代の変化への対応が遅れた

    自らのアイデンティティを動的に見直す作業がCI作業

    時代の変動の中で、企業がその先も生き残っていくために事業コンセプト、活動領域、自分は何者であるべきかなどを再点検していく作業のこと

    マーケターやクリエイティブディレクターは、医者のような物。企業がうまく行っていないとき、その原因を探り対策を提案する。

    CIは、
    ミッション・ビジョン・バリューからなる
    これらを一言で表した物がスローガン

    Missionとは、企業の存在理由
    設定する物ではなく、授かる物
    他企業との差別化は必要ない
    働く人の頑張る理由にもなる

    次に、Vision。
    「これから2~3年ぐらいで達成する目標」
    中期経営計画
    ミッションと違い、定期的に見直す必要がある
    Visionは変化し続けることを意識する
    往々にして「現在の説明」になっていることが多い

    マーケティングとは生活者の中に新しい価値を生み出すことで新しい顧客創造に貢献するものと説明しましたが、その基になるのはVisionが定める企業の正しい「変化」です。先々の勝ちに繫がる変化ということです。なのでVisionの中には、企業の差別戦略、優位戦略が入って来なければいけません。

    Visionはベクトルです。皆こっちに向かって進めー! と方向性を示す旗頭です。Visionがあるからこそ、従業員は一つになれるのです。


    Visionに近いものとして「Visionary Word」
    企業の想いというより、経営者の言葉

    Visionary Wordをそのまま企業のVisionとするわけにはいきません。Visionary Wordはいつ実現するかもわからない途方もない夢。

    Values
    ✖︎ 「その企業独自の価値観」
    〇Visionを達成するための「独自の価値を持つ武器」

    Valuesの中で最も大事になっていくのは「人」

    Mission, Vision, Valuesを言葉化する際に気を付けるべきこと。それは、できるだけ「表現」を排するということです。

    小霜さん
    Missionは、「広告業界をより良い世界にする」
    5年ほど前のVisionは、「広告クリエイティブの価値を業界に正しく再認識してもらう」
    新たなVisionを打ち立てました。「マス・WEB融合をごいっしょに」
    Valuesについては、まず経験から来るマス系クリエイターとしての実力

    Visionを達成させる努力も必要。そしたらその基となるValuesも膨らんでいく。Mission, Vision, Valuesとはそういう関係だと思っています。


    ブランドと顧客を結びつけるものは「Satisfaction」ではなく「Effortless」


    ■カスタマーサクセス
    事業の成長のためには顧客の成功にコミットし続けなければならない、という考え方です。
    そして顧客はそういう企業から離れることはなく、最大のLTVをもたらしてくれる。

    競合ではなく、顧客の動向を追う。


    ■広告とは何か?
    「広告とは現代の神話・宗教である」

    多くの人は商品に救いを求めます。自分のモヤモヤした不安や欲求を解消してくれる商品がどこかにあるはずだと。その救いを伝えるのが広告であると僕は思っています。


    サブスクリプションは定額で使い放題、という「型」ですが、ある種の「思想」でもある。

    このサブスクリプションとカスタマーサクセスは非常に相性がいいです。というか、カスタマーサクセスの思想なしでサブスクモデルは成立しないとも言えます。

    「サブスクモデル」と「定額モデル」は似て非なるものです。データであれ店頭の対面であれ、サブスクモデルとは顧客の求める価値を常に知り、それによってサービスを変化させていくモデルと考えるべきでしょう。


    商品力だけではなく、ビジネスモデル力が必要
    →有名なのは「ジレットモデル」
     髭剃りの柄の部分はタダで配り、刃を販売

    BaaS (Business as a Service)
    製造業からサービスへ

    新しいテクノロジー
    ×新しいビジネスモデル
    ×新しいマーケティング理論

    現代では
    ターゲットインサイトをデータ化するテクノロジー
    ×サブスクリプションモデル
    ×カスタマーサクセス思想


    誰かを変えるCSR
    自分を変えるCSV

    Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任
    Creating Shared Value:共有価値の創造

    ESG投資
    環境・社会・ガバナンスを組み込んでいる企業を投資先とする考え

    SDGsは「優位性」ではなく「参加資格」

  • 小霜氏特有の言い回しは好き嫌いが別れると思うが、経営やマーケティングについて学べる本。mission、vision、valuesの定義も記されているが、明確な整理がなされている。
    社長の知らない所で愛想を尽かして転職する。

  • マーケティング戦略を部署の分業に任せている企業がどれだけ競争力で劣るかを説き、社長自らがトップダウンでリーダーシップを発揮しないといけない!と力説。

    つまり、そのように見込み客の社長を説得してトップダウンの改革を推進していくのをサポートする立場からの解説本とも言える。

  • 日本語が変でセルフィッシュ、読みにくい部分あり。内容は浅めで既知。ミドルファネル。

  • マス広告とデジタル広告の現状がよく分かった。

    著者の経験談とか、著者の好まないことに対しての悪態とかで、表現がオゲレツであったり、著者の自慢話や自己アピールが鼻に付く読者もいると思うが、もしかしたら「本当にこの著者だけが日本でこの秘訣を指南できるアドバイザーである」かもと思わせる説得力もあるように感じる。

    これを読んだ経営者の中には、この著者にアドバイスを求める人も出てくるだろう。そういう意味で著者の狙いは達成されるのだろうなと思う。

  • 社長向けに書かれてはいるが、マーケティングに携わる人みんなが読んだ方がいいと思う。小霜節全開で、最新のネタも満載、何か月か何年かあとに読むと訳がわからないかも。ちょっと自慢話っぽい部分もあるが、他の著書でも今の日本のマーケティングに憂いがあるのがよくわかる。

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