つげ義春を読め

著者 : 清水正

• 鳥影社 (2003年7月1日発売)

作品紹介・あらすじ

つげワールド縦横無尽。50篇の謎を解き明かす。

感想・レビュー・書評

[ありよしあしかさんの感想 · 2014年1月11日]

スーパー批評(テキストを解体し、再構築する批評の方法)は出典(テキスト)を明らかにするが、創作は出展を曖昧なままにしているだけである
...前書きより。

...前書きのこの言葉は言い得て妙だが、作者のスーパー批評は微妙にお粗末で浅はかなのが残念。
精神分析の浅い理解かぶれ程度のことしか言っていなくて、ネットに溢れるブックレビューレベルの分析にとどまっているのに随所に「一般読者はあまりにこの箇所を見落としすぎている」の繰り返しがもう、鼻について鼻について。
この作者の問題は作者自身が予想しているような「一般読者はこのような深読みに確証がないと反感を覚えるかもしれないが」ではなく、想像力の不足の方ですよ。

著者プロフィール

1944年生まれ。東京神学大学大学院神学研究科博士課程修了。元青山学院高等部教諭。専門は組織神学。論文に「ティリッヒ神学における新存在──キリスト論を中心にした組織的研究」（学位論文）、著書に『神学の方法と内容』（新教出版社）、訳書にティリッヒ『キリスト教思想史Ⅰ』（白水社）ほか。

「2012年 『諸学の体系 学問論復興のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」