中国の仏教美術: 後漢代から元代まで (世界美術双書 6)

著者 : 久野美樹

• 東信堂 (1999年4月1日発売)

作品紹介・あらすじ

近年、中国仏教美術史の研究はいちじるしく進んでいるが、その成果をわかりやすく読むことのできる本は意外に少ない。そこで、仏教美術史の基本と最新の成果をまとめ、大学の教科書として利用でき、また関心のある旅行者が携帯することもできるハンディな本を考え、まとめられたのが本書である。中国の仏教美術には、大別して、彫刻、絵画、工芸、建築、書がある。本書で取り上げるのは、主にこのうちの彫刻である。しかし、中国における仏教美術の始まりの時期には、墓室壁画や工芸に資料が求められ、また、敦煌莫高窟などの石窟は、建築、彫刻および壁画を総合することで、仏教信仰の空間がつくられていた。そこで本書のあつかう資料のジャンルは特定せず、題名も『中国の仏教美術』とし、「彫刻」の文字を入れなかった。