小野二郎の書物論

著者 : 小野二郎

• DNPアートコミュニケーションズ (2001年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[薔薇★魑魅魍魎さんの感想 · 2011年1月14日]

ウイリアム・モリス死して115年、そして日本における唯一無二のモリス主義者たる小野二郎が亡くなって29年が過ぎたこの2011年、私たち人間は彼らが生きた時代より幾ばくかの文化・文明つまり思惟の新しい展開を歩んでいるのでしょうか。

あるいは、私たち人類は自らの生存の危機に脅かされることのないような千年王国の時代をむかえつつあるのでしょうか。

この100頁ばかりの本の法外な値段は、普通なら激怒するというより噴飯に近いものですが、こと小野二郎の著作に限ってはそれだけの意義と価値があると確信します。