すべての日本人のための 日本一やさしくて使える税金の本 (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887598966

感想・レビュー・書評

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  • 〈第1章 財源と税金論の基礎〉

    ・諸外国にも源泉徴収制度(会社が税金を天引きしてくれる制度)はあるが年末調整はしないことが多い。なので各自で税務署に行き、手続きを行うので外人の税に対する意識は高い。

    ・日本の租税負担率は他のOECDよりも比較的安い。

    ・国の収入のうち半分が税金、半分が債権。

    ・稼げば支払うのが所得課税(所得税、法人税)
    持っているお金に応じて割合が変わる
    買って支払うのが消費課税(消費税、たばこ税)
    税率は一律
    所得課税は金持ちの人がより多く支払うため稼ごうという気持ちが削がれるリスク、消費課税は貧乏が生活できなくなるリスクがある。
    そこで支出税という、支出した分に応じて税金を変動させるという考えもある。消費だが、変動税率


    〈第2章 所得税〉

    ・会社員は源泉徴収があるので9割把握されているとされ、自営業は3割、農林水産は1割との予想(9・3・1クサイ)

    ・給与−給与所得控除=所得
    給与所得控除は会社員の経費と考えてよく、無条件で控除となる。給与額によって変化する。

    所得−所得控除=課税総所得
    所得控除には医療費、社会保険、生命保険、配偶者、扶養、基礎控除などがある。基礎とは最低限の生活をするためのもの。配偶者控除は相手がまあまあ稼いでいればなしになる。

    課税総所得×税率−税額控除=納税額
    税率は課税総所得の金額によって変動。195万以下は5%、195〜330は10%と超えた分は変動する超過累進税率。税額控除は住宅ローン控除など。

    ・103万の壁とは、給与所得控除の最低限65万+基礎控除38万の合計。これを妻や子供が超えるとだんだん税金がかかってくる。


    〈第3章 法人税〉
    ・法人税とは会社所得のお金に税金がかかる。今は30%。実効税率(法人+住民+事業税、いわゆる大体の法人税) 
    41%だけど減税措置により実際は2,30%

    ・国際取引の拠点を目指して税金を安く、あるいは免除している国をタックスヘイブン(税金避難所)という

    ・赤字だった年の繰越欠損金も7年まで繰り越せる。つまり、前年200万の赤字で今年は300万の黒字だったが税金がかかるのは300-200=100万にしかかからない

    ・自営業で自分が全部給料をもらうよりも家族を役員にしたほうが給与所得控除が増えるので納税は下がる


    〈第4章 消費税〉
    ・消費税の納税義務は消費者ではなく事業者。
    (課税売上−課税仕入)×税率=払う消費税
    つまり、仕入れで払った税分は払わなくて良い

    ・給与に消費税はかからない。だが派遣社員には消費税がかかる

    ・消費税を払わなくていいお店、減税のお店もある。
    課税売上高が1000万以下なら免税(=免税点)
    小売で課税売上の多めの一定割合を課税仕入とみなして計算しやすくする(簡易課税制度、上限5000万)

    ・日本にはインボイス制度がないので益税が起こりやすい。ヨーロッパは広く採用。
    納税者はインボイスにかかれた税額のみ控除ができる。免税事業者はインボイスを発行できないので益税が起こりにくい。


    〈第5章 相続税など〉

    ・相続税は相続した額にかかるのではなく課税遺産全体にかかる。
    遺産−葬式費用等−基礎控除(3000万+相続人×1000万)=課税相続←これに超過累進税がかかる。なので、同じ額相続しても基礎控除のおかげで税がある人もいればない人もいる。

    日本の相続税は高い

    ・贈与税は相続税より高い。110万までは基礎控除がある

  • 税の仕組みを勉強する入り口として良い本でした。 わかりやすく全体像を知れたので、これをきっかけに各税の仕組みについてもう少し具体的な本を読んでいこうと思います。

  • 日本一やさしいって書いてあるけど、書かれてることをちゃんと知ってる人って0.1%もいないと思うよ

  • 元国税局職員の本。
    今回もストーリー仕立てで、所得税や消費税の仕組みを解説してくれる。

    元国税局職員が退職してバーのマスターになったという設定。
    消費税の仕組みが複雑で分かりにくかった。
    消費税というのは、納税義務を負っているのは消費者ではなく、事業者側というのはサラリーの私にはない感覚だった。

    お酒の購入額の半分は税金というのも驚き。
    やはり税金や会計の知識をつけるために、確定申告した方が良いのだろうか。。

  • 新入生や知識の浅い方向けの税金の本。深くはない。

  • 税金についてざっくりわかりやすくまとめた本
    後でメジャーな部分について数値をメモりたくなる
    起業すると役員の報酬って割と自由に決められるんだ〜

  • 割とわかりやすかったと思うけど、まだまだわからないことだらけ

    これを機にもっと勉強していきたい

  • 初めの第一歩

  • 法人税、所得税など各種税金のポイント解説。何に対して税金がかかっているのか、税率はいかばかりかなど初めの一歩として向いている。

  • もともとの説明も大変わかりやすかったが、ストーリーが間に挟むことでますます想像がしやすくなっている。大変な良書だと思います。
    書かれてからまた変わっている所もあるので、そのへんの加筆修正期待しています。

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著者プロフィール

久保憂希也(くぼ・ゆきや)
株式会社KACHIEL代表取締役社長
1977年、和歌山県和歌山市生まれ。1995年、慶應義塾大学経済学部入学。2001年、国税専門官第31期として東京国税局に入局。飲食店・医療業・士業・ 芸能人・風俗等の税務調査や、外国人課税事務、確定申告関連事務を担当。 2005年、東証一部上場企業に入社。新規事業・経営企画・事業戦略・M&A・事業提携を担当。在籍した4年弱の間に13のプロジェクトを成し遂げる。2007年、会社全体の営業利益の3分の1(約63億円)を計上する子会社の取締役に就任。グループ全体26社・3,000人の部下を統率する。2008年に独立し、経営全般に関するコンサルティング事業を行う株式会社InspireConsultingを設立。2016年、株式会社KACHIELの代表取締役社長に就任。
著書に『「数字」で考えれば、仕事の9割はうまくいく』(KADOKAWA)、『経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本』 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)など多数。

「2022年 『数字が苦手な人のためのいまさら聞けない「数字の読み方」超基本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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