- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784888511544
感想・レビュー・書評
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★日本の原爆記録
第09巻:
あの日から今もなお/炎と影/長崎原爆記
日本図書センター
・『あの日から今もなお -母のヒロシマ原爆戦史-』(副島まち子)
・『炎と影 -被爆者20周年の手記-』(長崎被爆者の手記編纂委員会編)
・『長崎原爆記 -被爆医師の証言-』(秋月辰一郎)
○ 解説:「地獄図の中のきらめき」(山田かん)
○ 解題(黒古一夫)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
放射能汚染が蔓延している今の時代、一読の価値あり。
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長崎で原子爆弾で被爆したにもかかわらず、90歳近くまで生きた医師の体験記。
戦争の悲惨さと被爆。
原子力時代に生きる私達が、一度は読んでおきたい本であります。 -
原爆投下時、長崎で診療を行っていた医師の記録。
タイトルがなんかエンタメ小説みたいだけど、中身は真摯。
修学旅行で広島も長崎も行ったので食傷してたせいか、実際原爆関連のドキュメントなんかを読むのは久しぶりかもしれない。
ただ、この本は、いわゆる「証言」の範疇にとどまらない奇妙さもある。
ひとつには宗教が絡んでいる。
医者である筆者自身は敬虔な仏教徒(真剣なレベルでの)であるが、その病院はカトリック。
このへんの、医者と周りの人・患者(も信徒ばかり)との微妙な感じ方捉え方の差はかなり面白いと思う。
永井隆という長崎医師かつキリスト教者である人物の影響で、長崎は永井の「祈り」が強調されすぎている、というように筆者は書く。
なんというか、べたべたに患者に寄り添うんじゃなくて、どこか冷めてる、ものすごく人間的というか、行ってしまえば自己中心的な面も感じられる筆者の行動は、わりと新鮮だった。