- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784890632817
作品紹介・あらすじ
日本初の南極観測船として知られる「宗谷」。だがそれ以前の「宗谷」について知る人は少ない。耐氷型貨物船として建造され、海軍特務艦となった「宗谷」は、幾多の戦火を潜り抜け、戦後は引揚船として多くの同胞を帰還させた。その後、灯台補給船として全国を巡り、六回の南極観測にも従事。最後は巡視船として北の海の守りにつく。昭和という時代をひたすら働き続けた「宗谷」の生涯を、乗組員や関係者の証言をもとに綴った感動のノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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日本初の南極観測船として知られる「宗谷」の当初の役目はまったく別のものだった。南極までたどり着くのは無理だと思われていたが、無事にたどり着き、不可能を可能にした。これが、宗谷が「奇跡の船」と呼ばれる理由である。一隻の船が誕生し、その数奇な運命を終えるまでのドラマがこの一冊に凝縮されている。
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テレビドラマで南極物語が放送されたのをきっかけに手にした本でした。
本を読むまで南極観測船としてのイメージが強かったのですが
造船される経緯から測量船 輸送船 引き揚げ船 灯台補給船 としての活躍。
そして日本人の期待を一心に背負い南極へ。
時に涙しながら 時には誇らしげな気持ちで読み進めました。
どなたかレビュアーの方が宗谷を
「器用貧乏で、かっこ悪くて、泥臭くて、地味で、のっそり 」
と表現されていましたが、言い得てます。
そして こんな日本人みたいな船は こんなにも素晴らしいんです!
早速宗谷に会いに行こうとしましたが
船の科学館は財政難からリニューアル準備という事実上の休館になっています。
宗谷の隣にいた青函連絡船の羊蹄丸は保存終了ということで
2012年に愛媛県新居浜東港で一般公開後、
解体され資源リサイクルされる予定となりました。
残念です。