襲撃 (フィクションのエル・ドラード)

  • 水声社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891769604

感想・レビュー・書評

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  • キューバのディストピア小説。 徹底的に人と人との交流が禁止されていて、というか、人が獣以下として扱われていて、1984年とかが生ぬるく思える。 ラストはこの小説に相応しいものだったかというと個人的に微妙だが、読後感は悪くない。脳内ぐっちゃぐちゃにかき混ぜられたあとに急に現実に放り出される感じ。目眩がするくらいだった。「けだもの」としての人間に対する憎悪にまみれた、ディストピア小説の極北。凄まじい。

著者プロフィール

レイナルド・アレナス
1943年、キューバの寒村に生まれる。作家・詩人。1965年、『夜明け前のセレスティーノ』が作家芸術家連盟のコンクールで入賞しデビュー。翌年の『めくるめく世界』も同様に入賞したものの出版許可はおりなかった。だが、秘密裏に持ち出された原稿の仏訳が1968年に仏メディシス賞を受賞し、海外での評価が急速に高まる。ただ、政府に無断で出版したことから、その後いっそうカストロ政権下での立場が悪化。そうした国内での政治的抑圧や性的不寛容から逃れるため、1980年、キューバを脱出しアメリカに亡命する。主な作品には『夜明け前のセレスティーノ』から続く5部作《ペンタゴニア》(『真っ白いスカンクどもの館』『ふたたび、海』『夏の色』『襲撃』)『ドアマン』『ハバナへの旅』、詩集『製糖工場』『意思表明をしながら生きる』、自伝『夜になるまえに』などがある。1990年、ニューヨークにて自死。

「2023年 『夜明け前のセレスティーノ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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