希望: 杉山平一詩集

著者 :
  • 編集工房ノア
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本棚登録 : 27
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784892711923

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  • 詩集『希望』(杉山平一作:編集工房ノア)、詩は苦手と言う人に読んで欲しい、懐かしい何かが全部の詩から香ってくるよ、97歳の詩集★5。

  • これぞライトヴァース!
    「町のなかにポケット/たくさんある//建物の黒い影/横丁の路地奥//そこへ手を突込むと/手にふれてくる//なつかしいもの/忘れていたもの」(ポケット)

    「その日 ぼんやり/広場を横切っていた//そのとき とつぜん/ドサッと女の子が落ちてきた/すべり台から//女の子は恥ずかしそうに私を見上げて/微笑んでみせた//きょうは何かよいことが/ありそうだ」(天女)

    「カメラを向けると/口を閉じて/髪に手をやり/とり澄ます//心を文字にしようとすると/飾ったり誇張したりする//本当の顔よ心よ/恥ずかしがらずに/出ておいで」(出ておいで)ー「太陽が くまなく夜を洗い/ながしてくれたのに/ポケットのなかや/引出しのなかに残る/かなしみ」(かなしみ)

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著者プロフィール

1914年、福島県生まれ。37年、東京帝国大学文学部卒業後、主婦之友社勤務を経て尼崎精工㈱に入社。
詩作を続け中原中也賞など受賞。66年より帝塚山学院短期大学で講義をはじめ、のちに名誉教授となる。
映画評論でも一家をなる。
大阪市民文化芸術賞、大阪芸術賞など受賞。著者は詩集『夜学生』『ミラボー橋』、評論集『映画芸術への招待』『詩への接近』、エッセイ集『映像の論理・詩の論理』『低く翔べ』『わが敗走』など多数にわたる。

「1994年 『なにわ塾第54巻 詩と映画と人生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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