- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784893086266
感想・レビュー・書評
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本を開いて最初に目に飛び込んだ「日本人は宗教から逃げている」という出だしに、(ああ、なんだか激しい論調そう。
自分には合わないかも)と思いましたが、特に強烈な持論を振りかざしているわけではなく、最後まで興味深く読めました。
神主の資格を持つという著者ですが、ほかの宗教や宗教関連の他ジャンルのことについても非常に広範な知識を持っており、蘊蓄に何度も目を見張りました。
江戸時代に、儒教から生まれた朱子学が幕府の正学とされ、武家社会に広まりましたが、その朱子学が幕府を倒す原動力になったという歴史の皮肉。
また、1924年に、アメリカで排日移民法が制定されたのは、日本人が働きすぎるためだということも知りました。
『西遊記』の猪八戒の名前の由来は、仏門に入ったその日に八戒を破ったからだそうです。
意味があったなんて、考えたことがありませんでした。
仏門に入る資格のない存在だったというわけですね。
西園寺家は、日本の琵琶の本家で、弁天様のやきもちを恐れ、明治時代の西園寺公望の頃まで正妻を持たなかったというのも驚きです。
伝統に支えられたとみるか、因習にとらわれたとみるか、判断が難しいものです。
武士をもののふというのは、物部(もののべ)氏から来ているということや、僧侶の妻帯を許しているのは日本とネパールだけということも知りました。
オウム真理教は、はじめはヨガ団体だったことや、ゾンビ伝説は、ブードゥー教のものだということも。
また、「世界人類が幸せでありますように」というピースポールはキリスト教徒が立てたものだとずっと思っていましたが、日本の新宗教、白光真宏会のものだと知りました。
サンドイッチ伯爵は黒魔術にはまっていたとか、20世紀最強のエクソシストは前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世だとか、真面目な宗教本ではとても教えてもらえないような雑学がてんこもりでしたので、おもしろかったです。
宗教の世界は奥が深くて難解そうですが、上手に噛み砕いて説明してくれる本なので、なるほどそうなんだーと納得しながら、楽しく知識を身につけられました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界八大宗教(キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教、ユダヤ教、儒教、道教、神道)から、
新興宗教や秘密結社や神話まで様々紹介されている。 -
編集協力させていただきました
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『当たり前』というのが感想。
だがばっとしかし、当たり前が当たり前じゃない日本が不思議。
正確には『これくらい当たり前の日本人でいたい』というのが本音。
「日本人は無宗教だから」って言ってる人には当たり前じゃないので読むことお勧め。
もっとこう武士道とかね・・・
書いてほしかったです。
でもまぁタイトルからずれるか。。
世界のいろんな宗教信奉している人のアイデンティティの一端には触れることができると思います。
ただ、あいでんてぃてぃなんて日本人にはないと思うので、これ読むよりワールドカップでも観戦しながら日の丸振ってた方がいいと思います。
そーいや代ゼミの先生でしたね。
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2006/6/20*207*137