- Amazon.co.jp ・本 (117ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894232310
感想・レビュー・書評
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朝,電車の中で,『えっちゃんのせんそう』を読んだ。舞台は満州。終戦から引き揚げまでの,けなげに生きるえっちゃんの物語だ。
子どものエネルギーはすごい。友だちのたっちんの家に赤ちゃんが産まれるからと,厳窟王のように壁に穴をあけてとなりの家に水をあげようとするえっちゃん。家計のためにと,自分であめを仕入れて,あめを売り歩いたりもする。帰りの船の中で,たっちんを看病したくて,仮病をつかってとなりのベッドにもぐりこむところもいい。しかし,そんなえっちゃんの思いは通じず,たっちんは海に沈められることになる。
連行されていたシベリアから帰ってきた時のことばも印象に残った。
「シベリアの空でおまえたちの顔が,ぼうっとかすんでうかんだよ。
お父さんは思ったんだ。空はひとつだなあって。
そしたらおもいが通じたんだろうね。きゅうにかえれることになったんだ。」
そうなのだ。空はひとつ。つながっているのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「中国のハルピンで無邪気に遊んでいたえっちゃん。日本が戦争に負けて、生活が一変します。えっちゃんは懸命に生き、お母さんを助けます。子どもが体験した、戦争。」
(村上淳子『その本読みたい!』の紹介より) -
小学生の時に読んだ本。
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2010年12月21日