世界で一番美しい愛の歴史

  • 藤原書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894344259

感想・レビュー・書評

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  • 性愛から見たヨーロッパ史。
    全てに価値を与えるのは愛。だけど、愛を問題にできるようになったのは、近世になってからだった。
    愛にすら普遍性はないの?

    愛とはたくさんある意思表示の方法のうちのひとつ。たくさんある幸せになる方法のうちのひとつ。愛とは理解しようとすること。
    愛することによって世界は広がる。愛はあらゆる感情の先頭に立って導いていく。そして感情が人に正気を与える。

    対談って面白いな。

    プロローグ ドミニック・シモネ
    第一幕 まずは結婚
     第一場 先史時代 クロマニヨン人の情熱 ジャン・クルタン
      感受性のあけぼの
      仲間内のきずな
      愛と芸術
      クロマニヨン人の男と女
      黄金時代
      リグニア海岸の美女たち
      皮のパンツ
      正常位の発見
      ヴィーナスはやせていた
      心配ごとの始まり

     第二場 ローマ時代 禁欲的な夫婦の出現 ポール・ヴェーヌ
      理想的なカップル
      言いなりになる奴隷
      ハーレムか内縁関係か?
      ひそかに離婚
      未亡人狩り
      合法的な強姦
      つねに指導者たること、もちろんベッドの中でも!
      禁じられた裸
      女性が快楽を得るなど、もってのほか!
      自然に反する行為
      犯して、娶る
      恋愛は大きな落とし穴
      新たな道徳観
      早くもキリスト教式結婚の登場
      締め付けはいっそう厳しく

     第三場 中世 そして肉体は罪とみなされ…… ジャック・ル=ゴフ
      実はちっとも雅ではない宮廷風恋愛
      フランク族の王は一夫多妻
      宮廷風恋愛、実は不倫
      おとめマリアはスーパースター
      「汝、姦淫するなかれ」
      快楽はつねに罪
      『雅歌』のエロティシズム
      煉獄での性

    第二幕 感情も加わって ジャック・ソレ
     第一場 アンシャン・レジーム 性秩序の支配
      新鮮な肉体の独占
      新しい夫婦の絆
      裸で寝てはいけない
      口づけひとつで斬首の刑
      干草のなかでの愛撫
      処女と野獣
      愛人から愛人へと
      悪魔に憑かれた乱痴気騒ぎ
      ベッドをのぞかないで

     第二場 フランス革命 美徳の恐怖政治 モナ・オズーフ
      上の空
      「私を結婚させようというのかしら」
      ジュリーのジレンマ
      夫の専横にノー!
      女たちの抵抗
      男女の共棲は革命で絶え果てる
      ロマン派の敗北

     第三場 十九世紀 うぶな娘と淫売屋の時代 アラン・コルバン
      ため息と軽いふれあい
      コルセットをつけた体
      二重道徳
      時間のなか、大急ぎで
      欲求不満の夫を鎮める
      ミニョタージュとマレシナージュ
      胸がみえるエッチな服
      クリトリスは余計なもの
      民衆の獣性
      コキュの時代
      新しいエロティシズム

    第三幕 そして最後に快楽  
     第一場 狂乱の歳月 これからは気に入られなければならない! アンヌ=マリー・ソーン
      「ノン」と言う権利
      「僕の心はあなたに従います」
      誘惑の刺繍
      土曜の夜の熱狂
      ふしだらな女たち
      完璧な妻
      より穏やかな夫婦
      愛撫と「前戯」
      「まるで火山のようだった!」
      愛の革命
      快楽がほしい!

     第二場 性の革命 遠慮なく楽しもう! パスカル・ブリュックネール
      幸福な例外
      休みなく生きる
      ケーキ屋にいる子供のように
      「勃起は蜂起!」
      「お互いの上で愛し合いなさい」
      性による贖罪
      「君は遅れてる!」
      そして愛は猥雑なものになった
      新しい世界とはそんなものだったのか?
      第二の解放
      不安な性
      無邪気さの喪失

     第三場 そして今 愛は自由なのか? アリス・フェルネー
      不可解な現在
      すべてが可能である
      どうしても幸せになりたい
      「フォースはお前の中にある」
      生得的な能力
      「この女だ!」
      愛することは仕事である!
      貞淑な人と不貞な人
      愛にすべてを期待しないこと
      愛を持続させるのはわれわれ次第
      女っぽい男と男っぽい女
      性はけっして平凡なものにならない
      愛することを学ぼう

  • この本に書かれていることがどのくらい『正しい』のかは私には分かりませんが、私が人間にとって普遍的な愛だと思うものって、実はそんなことないのかもしれないと思いました。

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