美人の歴史

  • 藤原書店
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894348516

作品紹介・あらすじ

ファッション、美容、エステは、いつ誕生したか?ルネッサンス期から現代までの「美人」と「化粧法・美容法」をめぐる歴史。当初、普遍的で絶対的なものとしてあった「美」は、「自分を美しくする」技術や努力が重要視されるなかで、個性的なもの、誰もが手にしうるものとして徐々に"民主化"され、現代の化粧品、ファッション、エステ、ダイエットが示すごとく、"美の追求"は万人にとっての強迫観念にまでなった。

感想・レビュー・書評

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  • 身体
    ファッション
    歴史

  • 帯文:”ファッション、美容、エステは、いつ誕生したか?”

    目次:序、第I部 啓示される美―16世紀、第II部 表現力豊かな美―17世紀、第III部 感じられる美―18世紀、第IV部 「求められる」美―19世紀、第V部 民主化された美?―1914-2000年、結論

  • 資料ID: W0168263
    請求記号: 701.5||V 69
    配架場所: 本館1F電動書架C

  • [ 内容 ]
    ファッション、美容、エステは、いつ誕生したか?
    ルネッサンス期から現代までの「美人」と「化粧法・美容法」をめぐる歴史。
    当初、普遍的で絶対的なものとしてあった「美」は、「自分を美しくする」技術や努力が重要視されるなかで、個性的なもの、誰もが手にしうるものとして徐々に“民主化”され、現代の化粧品、ファッション、エステ、ダイエットが示すごとく、“美の追求”は万人にとっての強迫観念にまでなった。

    [ 目次 ]
    第1部 啓示される美―十六世紀(記述されるからだ、序列化されるからだ;美人の「性別」;唯一の美;顔の炎と体液)
    第2部 表現力豊かな美―十七世紀(顔か胴か?;魂とフォルム;純化と圧縮のはざまで)
    第3部 感じられる美―十八世紀(機能的なものの発見;個人の美しさ;引き締まるからだ、美しくなるからだ)
    第4部 「求められる」美―十九世紀(ロマン主義の美;人体の勝利;美しくなるための市場)
    第5部 民主化された美?―一九一四‐二〇〇〇年(「現代のシルフィード」;スターに近づく;「消費のもっとも美しい対象」;「試練」としての美、現代の美)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784894348516

  • ルネッサンスから現代に至るまでのフランスを中心としたヨーロッパの美人に対する考え方の歴史。冒頭は1696年のサヴォワ公女の上半身の優美さを表わす記述から始まります。美は道徳的で宗教的でさえあった!美しい人が淫らではありえなかった!コルセットが胸像を強調する台座の役割だったということは驚きですが、納得でもあります。唯一の美であった顔から下半身へ。民主化、女性の解放・女性の力の向上、映画などの映像、そして大きな鏡、化粧品などの歴史も含めて驚くほど哲学的な美人史です。1921年ミス・アメリカから始まる美人コンテスト。この頃には「醜い女性はいない。いるのは醜い女性ではなく、ものぐさな女性だけ」との記述には思わずニヤリです。この頃のスター女優が、ジョーン・クロフォード、ジェーン・ラッセル、マレーネ・ディートリッヒらが元は普通の女性だったということも象徴的です。最後はブリジッド・バルドーなどが登場するのは考えてみれば当然の流れですね。

  •  嫌いな人はいるかもしれないが、どちらかというと好きな人が多いのが美人。へそ曲りでもない限り、声を大にして言わなくても美人はいいなあと思うのが人情だ。今の時代では、「美魔女」なんて言う言葉がはやるくらい、永遠の美しさと若さを求める人が増えている。

     人間、中身が一番といっても、特に初対面で人に会う時の判断材料になるのが外見だ。イエス・キリストやお釈迦様でもない限り、外見で人を判断しないのは至難の業になる。

     この本は、16世紀から2000年までの間における美の基準の移り変わりを追っている。舞台は西欧。舞台装置は、ある時はコルセット、またある時はスカート、別の時は、ミスコンテストやハリウッド女優と時代によって、美人を作り出す装置がいろいろあって興味深い。

     訳者があとがきで書いているが、有能さと美はますます強く結びつき」として、現代社会では、芸能人のみならず、テレビに出るには、専門家にも美が求められるようになっているという。そういえば、女性が何らかの被害者になっているとき、ほとんどといっていいほどマスコミは、「美人何とか殺害」と付ける。なぜ美人とつけたがるのかその神経がよくわからない。反対に「イケメン何とか殺害」なんて見た記憶がない。素朴な疑問だ。

     こういう時代だと、美にかかわる様々な産業は、笑いが止まらない。「私が照明です」なんていう美白を高らかにうたうCMもあるぐらいだからなあ。美人に対する需要は、これからも衰え知らずで、いろいろな業界があの手この手で「美人になろう」作戦をこっそりあるいは、はっきりと仕掛けてくるのだろうなあ。

     それにしても、「美人の歴史」なんてよく本にしようと思ったものだ。著者は、身体現象に関する研究をしていて、「身体の歴史」第I刊16-18世紀 ルネッサンスから啓蒙時代の監修をしている。美人も身体現象1つで、世界中で話題になっていることだから驚異深い題材と言える。

  • レビューはブログにて
    http://ameblo.jp/w92-3/entry-11292606388.html

  • 【新刊情報】美人の歴史 383.5/ヴ http://tinyurl.com/7umogtu ファッション、美容、エステはいつ誕生したか?ルネッサンス期から現代までの「美人」と「化粧法・美容法」をめぐる歴史を紹介。 #安城

  • 美人の歴史といっても、ファッションの話ではなく、美容(身体)の文化しというべきもの。いかに細く見せるか、美しく見せるかの歴史が書かれている。
    昔は美容といっても貴族階級での話であり、いわゆるコルセットの話しから始まる。まずは上半身を綺麗に見せるところから始まり、下半身は膨らみのあるドレスの中に隠される。これセットが細長くなるにつれて、次第にウエストが魅せられるようになり、次にお尻、足へ。そして、この時期(19世紀後半)には化粧品の売上が大幅に伸びている。
    だからどうした。と思ったが、身体の上から下へという進化は、ファッションの歴史よりわかりやすいかもしれない。

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著者プロフィール

●ジョルジュ・ヴィガレロ(Georges Vigarello)
1941年モナコ生。パリ第5大学教授、社会科学高等研究院局長、フランス大学研究所所員。身体表象にかんする著作があるが、とりわけ『矯正された身体』(スイユ社、1978年)『清潔になる「私」』(スイユ社、1985年、〈ポワン歴史叢書〉1987年、邦訳、同文館出版、1994年)『健全と不健全』(スイユ社、1993年、〈ポワン歴史叢書〉1999年)『強姦の歴史』(スイユ社、1998年、〈ポワン歴史叢書〉2000年、邦訳、作品社、1999年)『スポーツ熱』(テクスチュエル社、2000年)『古代競技からスポーツ・ショウまで』(スイユ社、2002年)『美人の歴史』(スイユ社、2004年、〈ポワン歴史叢書〉、2007年、邦訳、藤原書店、2012年)『太目の変容。肥満の歴史』(スイユ社、2010年)叢書『身体の歴史』(全3巻)のうち『Ⅰ――16-18世紀 ルネサンスから啓蒙時代まで』を編集(藤原書店刊)。本叢書『男らしさの歴史』(全3巻)のうち第1巻『男らしさの創出――古代から啓蒙時代まで』(2011年)を編集。

「2017年 『男らしさの歴史 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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