- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894514577
感想・レビュー・書評
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ものごとは基本的にニュートラルしかないということを教えてくれたのはこの本です。
本書の原題は、『The Gratitude Effect』です。
直訳すれば、「感謝の効果(または影響力)」です。
しかし、著者が述べる感謝は、一般に私たちが理解している感謝とは異なる、と訳者はいいます。
一般に私たちが感謝するのは、誰かが自分に都合の良いことをしてくれたり、自分が期待している出来事が起こったときです。
しかし、ドクター・ディマティーニは、それは不完全であり、真の感謝ではないと言います。
好都合なことには感謝し、不都合なことに感謝しないのであれば、
人生の半分は感謝しない状態(怒ったり、悲観したり、不安になったり)で過ごすことになるからです。
「世界はバランスで出来ている」という主張に
なるほどーと超納得してしまったのは、、こんなことが言われていたからです:
その① 物理学を引き合いに出す
どんな研究分野、教育分野においても、両極がバランスを保つことが教えられてます。
しかし心理学、社会学、神学の3つは、人間が片方の面だけになれるなどという幻想が教えられています。
一方だけに偏って存在することは、物理学など多くの教育分野ではあり得ません。
すべての物質の構成要素である原子は、
必ずプラスとマイナスの電荷で成り立っているからです。
この宇宙には、人間の意識が作る幻想を除いて、
片方だけ存在できるものは無いのです。
その② この世界は本質的にバランスが保たれているという
この世は、いろいろなものが相補的な関係で満ち溢れています。
プラスに対してマイナスがあり、表があれば裏がある。
右には左といったようにです。
自分とは正反対の意見にぶつかったときは、自分が少し頑なな考え方をしていること、
または、
自分の思い込みに固執しすぎていることをその相手が教えてくれているということです。
国のリーダーのイデオロギーや考え方があまりにも頑なであったり原理主義的なものに偏りすぎると、
人々はバランスをとるために正反対の考えを持つ人たちの出現を期待するようになります。
ここで相手を説き伏せ、自分と相対する愚かな考えをとり除こうとすると、その代償として対立する敵対者が現れます。
対立する相手を完全に征服することは決してできません。
なぜなら、それをすることで必ず自分を非難する相手を生む結果になるからです。
強情で頑固だと、結果として屈辱的な経験をすることになります。
それが、人生におけるバランスというものです。
その③ ただ出来事があるのみ、すべてはニュートラルだという
私たちが自分自身を鍛えて、
隠れた秩序と物事のバランスをはっきりと認識できると、
ネガティブな出来事など存在しないことがわかります。
そして、純粋にポジティブな出来事というのもないことがわかります。
ただ出来事があるのみです。
私たちが、出来事を解釈してラベルを貼るまで、すべての出来事はニュートラルです。
例えば、雨が降ると、
農家の人たちは雨がかんばつを解消してくれるため感謝しますが、
美しい花嫁は人生の晴れ舞台が台無しになったと悲しみにくれます。
このことを理解すると、もし状況によって自分が傷ついたとしたら、
それはまだメリットの部分を見ていないからだと気づいて、
心の中に感謝とともに本来のバランスがとれるまでそのメリットを見つけることです。
その④ 家族を引き合いに出す
家族の中の「発言と沈黙」の力学を考えてみてください。
家族の誰かが感情を抑えているなら、他の誰かが必ず感情を表に出しているはずです。
他の人が自分と正反対の役割を演じてくれることに感謝しましょう。
なぜならそのおかげで、あなたがあなたでいられるのですから。
家族とは、こうしていろいろな形で感謝することを教えてくれる存在なのです。
親は、自分の子供の人生を、自分の人生であるかのように感じるものです。
この本を読み終わったら、早速感謝の実践をしてみようと、思うようになりした。
やってみようと思ったのは以下の2つ。
感謝の実践その① 危機に感謝をする
人生で何が起ころうとも、その困難の中にある良いことを探してみてください。
どんな危機の中にも、時間をかけて考えれば、それまで気づかなかった恩恵が見えてきます。
恵まれていると感じないのは、あなたがそのように選択したからです。
恵みのない危機などあり得ません。
感謝の実践その② 自分の人生を分析
次の質問を問いかけてみてください。
自分は毎日どのように時間を過ごしているだろうか?
時間が経つのも忘れて何時間でもできることは何か?
自分が触発されること、夢中になること、大好きなこと、
感謝することによく注意を払うことで、
天職を発見し、あなたの心が最も魅力を感じる夢を明らかにすることができます。
この4つの感情(触発、夢中、好き、感謝)は、人生の使命に沿って生きているかを知る指針です。
心が開いていると、意識は揺るがず明瞭になります。
心の内側からの導きがなければ、
私たちは多くの選択肢を前にして絶えず優柔不断に陥り、多くのことが未決定のまま生活することになるでしょう。
メッセージがはっきりと聞こえたなら、
ぜひともそれを紙に書き留めるようにしてください。
実は・・・2つ目については、実は自分の中でも少し答えが出始めているんだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドクターディマティーニの世界を知る一冊。世の中のすべての出来事は、すべてバランスで出来ている。素粒子の世界において、粒子と反粒子があるように、電子と陽電子があるように、必ず、正負の対に物事は成り立っている。これは、宇宙の法則である。心の状態を正と負の出来事の中で、常にバランスの取れた位置にすることで、人間は成長していく。バランスをとるためには、すべての出来事に感謝する心を持つことが大事になる。ディマティーニメソッドにとても関心を持った。
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人は自分にとって良いことには感謝し、悪いことには感謝しない。
しかし、自分にとって好ましくないことにも感謝しなければ人生の半分は感謝しない状態、つまり不安定な状態になる。
不都合なことに感謝し、メリットを考えることでバランスが取れる。 -
お試しセミナーの予習で、購入。本当に、書かれてるような気持ちになるのかな。
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物事を前向きに考えるのに…
一番、簡単な方法を知るには…
この本を読めばいいでしょう! -
究極はディマルティーニ・メソッドなるものへ誘導するためのプロモーション本。いかに上澄みの底にある本質を斟酌しうるかが鍵かと。この類の本にありがちなことですが。
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正直なところ、今は、まだ評価できない。なぜならば、DMを体験したわけではないから。ただ、ネガティブも含めて全部OK,という考え方はちょっとしたブレイク・スルーだと思った。
一つ前の正と負の法則以上に、「すべてはバランスが取れていて、すべての人間、関係、出来事にポジティブとネガティブな面の両面がある」という考えが紹介され、このバランスがとれ、真の愛と感謝の境地に達した時に訪れる奇跡について、より多く、深く、より奇跡の度合いが高いものが例として挙げられている。
引き寄せの法則の中で、「考えているものが引き寄せられる」というが、そうであれば、「ネガティブなことを考えればネガティブなことが引き寄せられる」というのも真である。これまで、「無理にポジティブにふるまっていたり、妙にポジティブテンションが高い人ってなんだか必至に頑張ってポジティブを装っているようで、痛々しい」と思っていたが、この本を読むと、奇跡的な出来事が多く挙げられているので、「ネガティブな出来事等も、まぁ、いっか」と自然に(いや、出来事としての程度問題はあるが)思えるようになる。そうして、著者曰く、「両面を受け入れることでバランスが取れる」ということなので、読むことによって、バランスを取らせる本であると思えたので、その点についてはマル。
ただし、ディマティーニ・メソッドについては、「講習会にでるか、個人セッションを受けるかしかない」らしいので、その点がやっぱり残念。意地悪な見方をすれば、「DMを体験すれば、こんなにも素晴らしいことがあるんですよ、受けたいでしょ?」という商業的なスタンスで出し惜しみをしている、とも考えられる。DMを実際に体験できる、本、というのが出版されれば、それこそ、素晴らしいのになぁ。 -
題名のとおりとても深い本。なんども読み返したい