パターンハッチング: 実践デザインパターン (SOFTWARE PATTERNS SERIES)
- 桐原書店 (1999年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894711488
作品紹介・あらすじ
本書は、GoFによるものを含めたあらゆるパターンが、あなたにとって重い足枷ではなく貴重な助けになるということを教えてくれるだろう。そしてあなたは本書の助けによって、基礎的なオブジェクト指向の設計原則という広大な範囲の中で、個々のパターンをどこに位置づけたらいいのかということも学ぶだろう。
感想・レビュー・書評
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Gofの1人が書いたGofのデザインパターンの補足のような位置付けの本だと思います。
まず初めに「この本を読む前にGofのデザインパターンを熟読しなさい」と書かれているのですが、僕はデザインパターンは少し知っていたので、結局Gofのデザインパターンを読まずにまずこの本から読み初めてしまいました。(途中から平行してデザインパターンも読み初めましたけど。)
一応全部読んだのですが、内容はそんなに強く覚えていないかもしれません(笑)
ただ、著者の哲学的な記述や、情熱のようなものを強く感じました。
後書きか何かを書いた人が「面白くて一気に読んでしまった」と書いているのですが、まさにそんな感じで、僕にとって内容の簡単な本だったら僕も面白くて一気に読んでしまったかもしれません。
そのくらい、著者の文章からサービス精神のような、よく分からない力を感じました。
最初の章が、デザインパターンについて世間の人が誤解していることについての記述、
次の章が、ファイルシステムの開発を例にしながら、下記みたいな感じでデザインパターンの使い方を解説してるのかなと思います。
composite(ファイル階層の構造化)
proxy(シンボリックリンクの実装)
visitor(クラスの構造を変えずに機能を付加)
singleton(ユーザプロテクト)
mediator(ユーザとグループの管理)
3章で、singleton,observer,visitor,mementoデザインパターンを例に、デザインパターンを応用、拡張して使う例について書かれていたようですが、僕には少し難しかったです。
また、この章では、genelation gapという、多分Gofのデザインパターンに載ってないパターンついての解説があり、内容は、ツールが自動生成したソースをキープしたまま拡張する、というものだと思います。
3章の最後から4章にかけて、multicastという多分observerに似ているらしい発展途上のパターンについて解説しています。
内容は、よく分からなかったので誤解しているかもしれませんが、イベントをタイプセーフな(dymamic_castの必要がない?)状態でオブジェクトに送信させる、といったものかと思っています。
最後に5章では、新しいデザインパターンを作るための心構えを解説していますが、新しいデザインパターンを他人に伝える方法まで書かれていて、そこまで必要なのかは疑問です。
150ページくらいの本ですが、敷居は高いと思います。
レビューというか読んだ内容の個人的なメモになってしまいましたが、僕自身思い出したくてわざと内容まで書いたような所があります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読の必要有。