新装版 マルチパラダイムデザイン

  • ピアソン桐原
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894715288

感想・レビュー・書評

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  • プログラミングの設計論。 C++を基準にしているが、他の言語での設計にも得るところは大きいと思う。 ドメイン分析から始め、問題を適切なドメインに分解した後、ドメイン内の要素を、共通性と可変性という観点から分析してゆく。 その結果、可変性の構造やバインディング時期を考慮して、適用するパラダイムを決めてゆく。 ここでいうパラダイムとは、テンプレート、継承、仮想関数による継承など、デザインアーキテクチャに関わる技法を意味するらしい。バインディング時期とは、プログラミングサイクルにおいて最初に可変性が拘束を受ける時期を表す。

    ドメイン分析の対象として、通常行われるアプリケーション・ドメインに加えて、ソリューション・ドメインも俎上に乗せる。 C++の豊富な言語構造が、複数のパラダイムを組み合わせながら、最適なデザインを探すのに役立っている。 ドメインに最適なパラダイムが選択できる場合をまず検討し、その後一つのドメイン内で複数のパラダイムを使う場合、ドメイン間の相関がある場合について議論を広げてゆく。 デザインパターンを、共通性・可変性という視点から考察することも行う。

    最初は抽象的な設計の概念や用語の導入が続くので、その部分は頭にすんなりと入ってきにくい。 本書を紐解いた動機は、ある問題に対して、継承やテンプレートなどの中からどれを適用すればよいかという基準が知りたかったことである。その意味で、ソリューションドメインの分析は非常に参考になった。一度読んだだけでは内容を十分汲み取れなかった感があるので、自分の問題に対して適用しながら再読したい。

  • 再読したい。

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