私の行き方

著者 :
  • シーシーシーメディアハウス
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894850330

感想・レビュー・書評

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  • 小林一三氏の本。
    素晴らしいお考えも多いながら、時代背景が大きくことなるため、全てそのまむ飲み込める内容ではないように感じた。

    メモ
    ・事業経営において1番大切なのは良い人を集めること。
    うめ会える関係性が重要。

  • 『結婚は幸せか、否か。』

     本書は昭和55年(1980)に書かれたものを新仮名遣いに改めたものである。そう、今から30年も前のものだ。さらに言えば昭和の初期(1930年代)に書かれた文章もある。小林一三をご存じだろうか?
     小林一三…この名前はあまり馴染みがないように感じる。彼は私たちが生まれる40年も前に亡くなっているのだ。しかし彼の残したものは今なお多くの人に親しまれている。彼は大学を卒業後、三井銀行に入社し箕面有馬電気軌道(のち阪急急行電鉄)の創立に参画、専務となる。そして宝塚少女歌劇団、阪急百貨店、東宝映画設立など数々の偉業を成し遂げてきた。そんな彼の経営論・人生論がつまった一冊になっている。
     私がお勧めするところはP104~の「女店員に結婚第一」という部分である。この言葉だけを聞くと非難をあびそうだが彼の話は筋が通っていた。「毎年宝塚歌劇団に入団する数百人の生徒に芸術教育をさせたら、その中の幾人かは優秀な芸術家になるだろう。しかし残りは立派な芸術家にもなれず、また家庭の奥様となるに相応しい教養をも受けていない中途半端な女性になる。」中途半端な女性を作りだす劇団だったら今の宝塚歌劇団はなかったに違いない。彼はこの方針を阪急百貨店の女店員にも採用したのである。当時女性が働くことはどうせ結婚するまでの一時的なものと考えられていた。その考えを一掃し、寄宿舎を作り娘時代のあらゆる仕事はすべて結婚の準備であると教えたのだ。それゆえ世間では「お嫁さんを探すなら、阪急百貨店の女店員から探せ」と騒がれるほどだったという。こんな話をすると彼は厳格な人に見えるが、結婚を奨励していたため働き盛りの女店員がお嫁にいくと大いに喜びながらも、いささか心細い、まるで自分の娘をお嫁にやるときの親心にも似た気持ちになったというおちゃめな一面もある。もう一つ、本書には彼の初恋についても書かれている。結果的に2度ふられてしまうが…詳しくは本書を読んでほしい。
     私は今「女磨き」をしたいので、こんな方針の会社に入社したいと思った。結婚だけが女の幸せではないと思う人もいるだろう。しかし私は結婚とは幸せな事だと信じているし、幾つになっても「相手の良きパートナー」でいたいと思う。そのためにはどうすればよいのかを考えさせられる一冊になった。
     本書は数十年前にかかれたものである。あなたは共感できるだろうか、それともできないだろうか?ひと世代前の本を手にとって考えてみてほしい。

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著者プロフィール

小林一三(こばやし いちぞう)
明治~昭和期の実業家、政治家(1873~1957)。山梨県北巨摩郡韮崎町(現・韮崎市)に生れる。慶應義塾卒業後、三井銀行入社。箕面有馬電鉄(現・阪急電鉄)創立に参加して専務、のち社長。宝塚少女歌劇、東宝映画などを創設。阪急百貨店、東京電灯(東京電力の前身)社長。第2次近衛内閣の商工相、幣原内閣の国務相、復興院総裁を歴任。戦後、公職追放解除後に東宝社長。逸翁は号。

「2016年 『逸翁自叙伝 阪急創業者・小林一三の回想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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