マドモアゼルモーツァルト 福山庸治選集 1

著者 :
  • 弓立社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896675610

感想・レビュー・書評

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  • 全3巻。絵がマジでうまい。表情が、余白が、角度がうまい。上品で不安でエロチックで陽気でまがまがしい、そういう人生のすべてを描ききった本作には、福山氏の画力が不可欠だったと思う。
    実は女だったという設定のおかげで、このモーツァルトは男女を超えたただでかい自我を持つ天才として魅力を放つ。性を超越した無邪気さゆえに却って溢れる「なんだか知らんがエロい」においに、この作品は満ち満ちている。
    物語に登場する誰もが自分を愛し、人を愛し、そしてモーツァルトの死を少し望む。そこには矛盾がなく、いい人か悪い人かに関わらず人には「悪意」がある、という真理のようなものが、逆に読む者を勇気づける気がする。

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著者プロフィール

1950年生まれ。漫画家。70年「納屋の中」でデビュー。2001年『F氏的日常』で第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。著書に『福山庸治選集』全7巻、『臥夢螺館』など。

「2021年 『マドモアゼル・モーツァルト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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