江戸の春画: それはポルノだったのか (新書y 68)

著者 :
  • 洋泉社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896916546

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  • 海外で高い評価を受けている日本の春画は、今でも国内ではまったくの「異端」扱いが続いている。「春画=ポルノ」と誤解され、まっとうな評価さえ受けていない。こうした現状に疑問を持ち、長年地道な春画研究を続けてきた著者は、実は春画が「遊び絵」「笑い絵」として粋な江戸人の間で受け入れられていたことを鋭く指摘する。西欧近代の性意識に影響された日本人の「猥褻概念」を排してみれば、そこには名だたる浮世絵師たちが「絵とことば」を駆使して表現する、遊び心を交えた独特な「江戸人の性愛」の世界が見えてくる。
    (2002年)

  • [ 内容 ]
    海外で高い評価を受けている日本の春画は、今でも国内ではまったくの「異端」扱いが続いている。
    「春画=ポルノ」と誤解され、まっとうな評価さえ受けていない。
    こうした現状に疑問を持ち、長年地道な春画研究を続けてきた著者は、実は春画が「遊び絵」「笑い絵」として粋な江戸人の間で受け入れられていたことを鋭く指摘する。
    西欧近代の性意識に影響された日本人の「猥褻概念」を排してみれば、そこには名だたる浮世絵師たちが「絵とことば」を駆使して表現する、遊び心を交えた独特な「江戸人の性愛」の世界が見えてくる。

    [ 目次 ]
    春画はポルノグラフィか?
    第1部 性愛の図像学(絵とことばが一体化した世界;なぜ性器を大きく描くのか?;エクスタシーの瞬間へのこだわり;なぜ乳房に無関心なのか?;多彩な性愛のヴァリエーション―色事百般なんでもあり)
    第2部 江戸人の性風俗(江戸の女と若衆狂い;性愛を演出する最新ファッション;都市風俗としての“夜這い”;色を売る―江戸の遊里考)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 海外で高い評価を受けている日本の春画は、今でも国内ではまったくの
    「異端」扱いが続いている。「春画=ポルノ」と誤解され、まっとうな評価さえ
    受けていない。こうした現状に疑問を持ち、長年地道な春画研究を続けて
    きた著者は、実は春画が「遊び絵」「笑い絵」として粋な江戸人の間で受け
    入れられていたことを鋭く指摘する。西欧近代の性意識に影響された日本人
    の「猥褻概念」を排してみれば、そこには名だたる浮世絵師たちが「絵と
    ことば」を駆使して表現する、遊び心を交えた独特な「江戸人の性愛」の
    世界が見えてくる。

  • 2006/05/14 再読

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著者プロフィール

1940年北海道生まれ。早稲田大学文学部中退。長年、独立した編集者として現代美術から浮世絵にいたる美術書を編集。春画研究への大きなインパクトとなった『浮世絵秘蔵名品集』(学術研究社、全4巻)をプロデュースしたことでも知られる、わが国屈指の浮世絵・春画研究者。国際浮世絵学会常任理事を務め、ヘルシンキ市美術館や大英博物館の春画展にも協力するなど、海外での評価も高い。2014年逝去。著書に、『春画の色恋』(講談社)『奇想の春画』(洋泉社)、『絵入春画艶本目録』(平凡社)、『春画と人びと』(青土社)ほか多数。

「2017年 『江戸の春画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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