- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896917086
作品紹介・あらすじ
環境か?経済か?ではない。環境も経済もだ!地球を滅亡から救い、膨大な雇用を創出して、男と女に人間的で豊かな暮らしを約束する道がここにある!ヨーロッパ各地の先進的な実例に依拠しながら、本書は開発か環境保護かという旧来の二項対立を越えた新しい道を提示し、混迷する世界経済を打開する方途をリアルに指し示す。
感想・レビュー・書評
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立ち読みメモ。箇条書きで・・
近代化とはすなわち、一般市民が王侯貴族の暮らしぶりになること。
一部の豊かな暮らしが多くの人に影響を与えてしまう事に問題がある。
アルゴア
『これまでの有効なルールはGMによいことはアメリカによいことだというものだった。しかし直ちに、環境によいことがアメリカによいことなのだというルールを有効にしなければならない』
経済は、200年以上前のアダムスミスが提唱した『自由主義は道徳的であり、見えざる手によって先導されるであろう』という言葉を信仰してきた。
しかし、現在は純粋な市場経済なるものの中で、貧困層と裕福層の格差が絶えず拡大している。
『純粋な市場主義』が引き起こす環境破壊は、いずれ経済の崩壊へ我々を誘っている。
・スイスの社会倫理学者ハンス・ルー 市場自らが道徳的になりえない4つの理由
1スタート時点における異なった参加者のチャンスを吟味しないので、
障害者や病人を締め出す
2環境に対して盲目である
3短期的にしか思慮がまわらない
4価値を知らない
市場は生命維持の為の食料生産と同時に生命を破壊する兵器も生産してしまう。
国家的な計画策定は、経済を含めすべてをまとめることが不可欠。
エコがエコロジーを救うというのは、化石燃料の使用をバイオマスに(例えばc4葦植物)することでその生産を途上国でしよう!というまとめでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エコは平和のための技術でした。
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エコロジーとエコノミーは両立できる, 2004/11/12
ドイツでは失業問題が大きな問題となっていた。その解決手法として、エコロジーの考えを導入し、この雇用問題を解決する提案がなされている。
風力発電、ソーラー、新交通システム、農業バイオマスなど。
特に再生可能エネルギーに大きな期待を寄せている。(実際に現在ドイツは世界最大の風力発電国である)
また、エネルギー植物の考えも興味深い。
思想的にもアメリカがかつてケネディが「月に行く」と目標を持ったのと同じく、「地球を救うビジョン」という壮大な目標を挙げている。
都市交通システムも興味深い。
農業についても、当初農業政策は失敗であったが、エコロジーな農業での改革を提言している。
日本で今話題になっている環境税についても触れている。十分とはいえないが効果をあげつつあるようだ(事例のデンマークではかなりの効果をあげている)
エネルギー問題を考えるうえで参考になる本でした。
「エコロジーとは自然のエコノミー」という言葉が非常に印象に残りました
追記:著者の講演会を聞いて来ました。エコロジーの可能性は思った以上に高いことを再認識しました。また、2050年までに全エネルギーを再生可能エネルギー(新エネルギー)に変えていくというプランは最初は驚きでしたが、実現できるのではないかと思いました