色彩デザイン学

  • 六耀社
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本棚登録 : 79
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784897376387

作品紹介・あらすじ

初心者からプロフェッショナルまで、確実に習得できる色彩デザインの仕組みとデジタルカラーのトレーニング法。色彩センスを豊かにする技法と表現のコツ。

感想・レビュー・書評

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  •  色彩学と配色デザインについて書かれた本。著者の三井直樹さんは京都大学の博士。共著者の三井英樹さんは筑波大学の名誉教授だ。この本は色彩学の基本と色のとらえ方、マンセルカラーを知ろう、配色の基本とデザイン、トーンによる配色、併せておぼえておきたい配色のテクニック、配色力とカラーセンス、色の見え方とイリュージョン、デジタルカラーの基本、デジタルカラーの配色法、資料編という10章で構成されている。
     色彩学の基本と色のとらえ方では、色彩の成り立ちや色の基本である色相、明度、彩度について説明がされている。また色彩の表示方法についても数値や慣用句名などが紹介されていた。マンセルの表色系、PCCSのトーン、慣用色の一覧などが掲載されていた。
     マンセルカラーを知ろうでは、色彩学の成り立ちから始まり、表色系の成り立ちや性質にについて説明している。主にマンセルシステムについて解説してあった。またアナログでの色づくりがデジタルの色づくりに役立つことが力説されていた。
     配色の基本とデザインでは、色彩の印象やイメージ、色彩調和の説明、配色手法の説明がされている。配色手法は主にムーン・スペンサーの色彩調和理論を基に同一調和、類似調和、対比調和、スプリットコンプリメンタリー配色について説明してある。また色彩の調和や不調和や連続多色やグラデーション、モノトーンの効果、無彩色と有彩色の組み合わせなども紹介されている。配色の説明にページ数が多く割かれている。
     トーンによる配色では、PCCSのトーンによる配色法が説明されている。トーンオントーンやトーンイントーンについて触れてあった。
     併せておぼえておきたい配色のテクニックでは、ハイキーやローキー、テトラードとトライアードが紹介されていた。配色力とカラーセンスでは配色する際の色の面積や明度差、テクスチャについて説明してある。面積の説明では、アクセントカラーや基調色について紹介してある。またテクスチャの説明では、光沢のある質感であるブライトや逆に光の反射のない質感であるマットについてふれていた。
     色の見え方とイリュージョンでは、色の見え方と色彩の錯覚について説明してある。同時対比や継時対比、同化現象、視認性や誘目性について説明してあった。錯覚の説明でゲシュタルト心理学の名前が出てきた。
     デジタルカラーの基本では、色光の三原色と色料の三原色の説明からアナログカラーをデジタルカラーに置き換えて考える方法が説明されている。Photoshopなどに実装されているHSB(色相・彩度・明度)によって色作成をする方法が説明されている。
     デジタルカラーの配色法では、プロセスカラーチャートやカラーキューブを使って説明してある。
     図版が多く、代わりに文章量は少なく説明が少なく感じた。資料を参考にしたい人におすすめできる。

  • 初めてデザインの本を読んだのですが、とても楽しかったです。色の基礎、配色パターン、ポスターなどの実例、コンピュータでの扱い、各種資料と、とても実用的。仕事で、なんとなくデザインしていたので、ある程度の理論を知る事で、選択肢も広がりそうだし、何よりも、日常でも色を見るのが楽しくなりました。

  • デザイン初心者でもわかりやすい
    配色の理論とかがわかって、読んだあとだとデザインみるのがちょっと楽しくなった

  • 文字通り色彩に関する本です。デザインの配色というと一般的な配色本であれば、情熱的なものには赤系で、知的なものには青系でといったように、色のイメージに応じてデザインに合わせていくものが多いですが、本書はその根本となる色彩学を支点とし、そこから配色に関わるデザイン論が書かれているといった構成になっています。基本になるのは色相環、つまりマンセルカラーシステムとなるわけですが、それをムーン・スペンサーの色彩調和理論というものを用いて同一調和、類似調和、対比調和というように論理的に配色の分析をしています。というと一見難しそうですが、実際の現場でいちいち色相環を考えながら配色していくというのは現実的ではないため、配色において重要なのは明度差、面積比、基調色という3点に絞るということも書かれており、一通り学んでおくとデザイン作業には非常に有利に働く知識が多く掲載されているものとなっています。

  • 基本がきちっと抑えてある本。度々読み返したい。「色彩学とは配色学である」というモットーの上に、実践に重きを置いた本。

  • 単に難しい理論を解説したアカデミック本ではなく、理論を抑えた上でその知識をどう配色に活かすかが紹介されている実用的な本。なんとなく色を選んでしまっていることもあったので、個人的にはすごく参考になりました。

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