「日本よい国」構想 ―豊かで、楽しく、力強い日本を!― (WAC BUNKO 123)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898316238

感想・レビュー・書評

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  • ”日本創新党の党首であり、杉並区長の山田宏さんの著書。主張を知りたくて。
    ---
    T:1h(フォトリー)
    P:日本創新党の主張を知る
    O:7月に参院選あり
    ---
    <一言>
     誇りを持って、自らの「天分」を活かせる国に。
    <読書メモ>
    ・幸う(さきわう)国
    ・誇りは「歴史を背負って立つ心」と「社会を背負って立つ心」から生まれる
    ・マホトマ・ガンジー 7つの社会的罪
    ・いまの日本人は、自分の国である日本についてあまりにも無知すぎるのではないでしょうか。たとえば、「建国記念日」など日本の祝日の定められたいわれや、お正月や節句などの暦や習俗の意味などを答えられる日本人がどれほどいるでしょう。(p.78)
    ★私たちは国や社会の「客人」ではないのです。国土の環境をよりよいものとしていくのも、国の安全や治安を守るのも、本源的にはすべて自分たちの力によらなければならない「主人」なのです。(p.85)
     #企業や学校においても同じ。客人として文句を言うだけでなく、主人として自ら変えていくのだ
    ・無税国家、減税国家(p.114-115)
     剰余金を積み立て、福利で回していけば、何十年というスパンで見ればいずれ、その積立金を運用した金利収入だけで国家運営ができる「無税国家」が実現するだけでなく、さらに余った金額は福祉などのかたちで国民に分配する「収益分配国家」になれるのではないか
     (略)
     より効率的な仕事をして剰余金を残すことを「善」とする組織風土へと劇的に変わっていくでしょう。
    ・「夢を生む力」を育成する努力をこそ怠ってはなりません。(p.123)
    ・パーキンソンの法則(p,147-148)
     公務員の数が減れば手続きが減って税金が安くなる。逆に、公務員が増えると手続きが増えて税金も増える
     #企業のスタッフ部門も同じではないか。毎年15%ずつ減らしていけば5年で半減できる。
    ・杉並師範館 教師心得(五則) (p.168-169)
     一、教師は、子どもの「学ぶ意欲」を引き出す。学ぶ意欲とは生きる意欲である。
     二、教師は、子どもの「人間性」をはぐくむ。人間性とは人間ならではの真心である。
     三、教師は、子どもの「社会性」を養う。社会性とは他者に対する配慮である。
     四、教師は、子どもの「規範」を確立する。規範とは決断し断行する基である。
     五、教師は、子どもの「資質の芽」を見つけ、認め、伸ばす。資質とは全人格的人間力である。
    ・立派な人間とは (p.173)
     両親を大切にし、兄姉を敬い、弟妹を慈しもう。友達を大事にしよう。公共の場所では身を慎もう。国家社会が大変なときは率先して自分が汗を流そう
    ・正義は会津にもあったと思うのです。(中略)戦いの勝敗と正義は関係がない (p.177)
    ★いまわれわれに必要なのは、「いまさえよければ、自分さえよければ」という考えを、「いまも将来も、自分もみんなも」という考え方に転化させることだと思うのです。(p.184)
     #同感!
    ・教育がうまくいくとはどういうことか。理想的にいえば、「その子にしかない天分を見出し、それを育み、伸ばし、活かしていくこと」こそが教育の基本でなければならないはずです。(p.193)
    ★「誇りをもって、自らの天分を活かしきること」
     個人においても、社会においても、そして国家においても、
     これこそが共通する「幸福の姿」ではないでしょうか。”

  • 杉並区長である著者が、自らの行政に対する構想を述べたもの。日本のあるべき姿について、特に新しい意見は見受けられなかったものの、内容は健全で簡潔に述べられている。区長の意見としては、かなり踏み込んでおり、信念のある、かつ勇気のある、すばらしい区長だと思った。第6章の杉並区政における検討ぶりを描いた箇所はとても面白く、次作はこの部分を抜き出して、より詳しくした内容で本にしてほしいと思う。

  • 目指すべき日本の姿がここにある!
    とあるが、殆どその通りなのではないだろうか。
    多くの古典、文物からの引用は、山田氏の教養の深さを裏付けている。このような「まともな国家観」を持った政治家で溢れたなら、間違いなくこの国は良くなるだろう。

    西行 なにごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる

    ガンジー 原則なき政治 労働なき富 良心なき娯楽 人格なき知識 道徳心なき商い 人間性なき科学 献身なき祈り

  • 人間にとって、何が正しいのか、何が幸せか、日本はいかにあるべきか、国家とは何か。

    政治の在り方はもとより、「生き方」について、考えさせられる本。
    確固たる信念にもとづく著者の心底からの訴えは、ストレートに胸に響く。
    講演も拝聴したことがあるが、ぶれない哲学と行動力は非常に迫力がある。

    「自立」すること。
    「誇り」を持って「自らの天分」を活かすこと。
    人間の喜びは、他者を喜ばせること。従って「自らの天分」を他者のために活かすこと。

    昨今の他責や依存度高い日本を憂え、本来日本人が持つ良さ、美しき姿についても説いている。

    もっとも感銘を受けたのは、「いのちは駅伝の襷のようなもの」
    というフレーズ。

    「前の人が襷をつないでくれたから今を走っていられる。いのちは『借り物』。前の時代を生きた人々から受け継いだ襷を次のランナーにつながないと。リタイアしたらそれまで走ってくれた人たちの努力は全部無になる。これから走ろうとしている人たちの夢も消えてしまう。
    走りぬかなければ。ただ走るだけでなく『みごと』に走りぬかなければ。自分のいのちを精一杯磨いて次に渡していくべき。」

    「今」 には、「過去への感謝」と「未来への責任」 が伴うのだという、当たり前のことに気づかせてくれた。

    お腹に深く落としておこうと思う。

    今の日本に足りないのは、先人への感謝と誇りの持てる歴史観なのだとも思う。

    竹田恒泰氏が、「その国の神話を子供に教育しなくなった国は100年で滅びる」と言っていたが、それに通じるものがあると感じた。

  • 自由と責任、不断の努力
    どのみちくれくれでは戦えないし、幸せになんかなれっこない

    ひとの力、天分を引き出しみなが自助・自立出来る環境を作ることこそが幸せの礎となる国家のとるべき道だと言っているようである

    「依存心が高まれば高まるほど、なんでも他人のせいにし、不満や不平が高まり、幸せとは程遠い姿になってしまう」

    豊かに生きる国づくりを熱く思い行動していることに感銘を受ける

    本でなく生の声の方がさらにパワーがあり魅力的な方かもしれない

  • 必読です

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