福祉が人を殺すとき: ルポルタージュ飽食時代の餓死 餓死・自殺-相次ぐ生活保護行政の実態と背景

著者 :
  • あけび書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900423305

作品紹介・あらすじ

相次ぐ餓死・自殺…。生活保護行政の実態と背景を告発する。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの衝撃に、思わず手に取った。が、しばらく読み進めると、何となく古めかしい。

    発刊日確認したら、1988年発行。昭和63年である。32年前。成る程、古めかしいわけだ(笑)。僕は高2だが、生まれてない人も居るよね。

    昔話かぁ、、、と思いつつ読み進めていくと、全く今と同じ問題がすでに露呈していたことに驚かされる。

    いわゆる生活保護申請者に対する「水際作戦」だ。この本は「水際作戦」により生活保護を打ち切られた40歳前の女性が、三人の息子を残して「餓死」するという痛ましい事件から展開していく。申請する側、される側、両サイドに立った考察を試み、今後の福祉行政のあり方を提案している。

    当時としては画期的なルポだったかと思う。

  • 生保窓口の水際作戦をこの本で知りました。制度があっても、当事者を支える人間がいないと使えない仕組みになっているから、アクセスしやすい仕組みに変えなきゃね。

  • 1984年、札幌で母子家庭のお母さんが、子どもを残して餓死した。生活保護の打ち切り強制が原因だった。
    子どもたちを残して命を奪われたお母さんの思いは、いかばかりであったろう。想像するに余りある。
    この直前、国は「水際作戦」という、生活保護を受け付けない方針を強め始めた。
    残念ながら、この事件から後も、水際作戦による犠牲者は、後を絶たない。お母さんの無念とともに、最低限度の生活保障すら省みようとしないこの国の在り方に、ただただ怒りを覚える。

  • 分類=社会福祉。88年3月。

  • 縁あって福祉に携わる仕事をしておりますが。。。福祉をわが道と決めた一冊がこれです。もし、この本に出会わなければ、違った人生だったかも?なんて思います。今読んでも、哀しみでいっぱいになります。

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